内容説明
咸臨丸での渡米、不偏不党の新聞『時事新報』創刊、そして慶應義塾の創設と教育改革――。開国に伴う体制一新の時代、勝海舟、北里柴三郎、川上音二郎ら傑物との交流と葛藤の中で、国民たちの独立自尊を促し、近代日本の礎を築いた福澤諭吉の知られざる生涯。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
150
久々の荒俣 宏です。福澤諭吉の評伝というよりも、福澤諭吉エピソード集といった感じです。上巻、一気読み、続いて下巻へ。トータルの感想は下巻読了後に。 https://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000015608/2024/04/10
KAZOO
97
福沢諭吉の自伝を荒俣宏さんが書き直したものです。「ミステリマガジン」連載の時には読んでいなかったのですが、まとまって出版されたので読んでみました。「福翁自伝」もはなし言葉なのですがそれよりも読みやすく、著者の荒俣さんが登場したりはたまた諭吉の分身のようなものが出てきたりして楽しめます。荒俣さんのしゃべっている様子が目に浮かびます。「時事新報」を出版したりしているところで上巻は終了です。2024/02/21
ばんだねいっぺい
24
希代の博覧強記、荒俣先生の面目躍如にして畢生の一冊。福沢諭吉の憑依ぶりに震える。エピソードにいちいちひっくり返るが、咸臨丸がやっぱりいちばん、がーーんと脳みそをダイレクトで殴打された気分になった。2024/12/28
ちゃま坊
15
若者たちが尊王攘夷にとりつかれていたころ、学問と出版にニッチを見つけた諭吉青年。先見の明はあった。これからは西洋の学問の時代だ。今までの世襲による古い仕組みは変わる。と明治維新のときに思ったか。ドラマ「坂の上の雲」を観ていたら、好古少年も「学問のすすめ」を読んでいた。1万円札の肖像画にまでなってしまったのだから、人材を育成するということは偉業なのだろう。咸臨丸、薩摩屋敷討ち入り事件、勝海舟とのことが頭に残った。2024/09/12
maimai
10
『福翁自伝』の記述で「自分ながらチト物足りぬところ」があったのを補うために、「新たな自伝」として書いたという体の評伝小説。しかしこの「自伝」のぶっ飛んでいるのは、文中に、これを記述中の諭吉だけでなく、いろいろな時代の諭吉が顔を出して、あの時はこうだった、ああだったと言い合いを始めること。そういうことが序文で明かされているのを読んで、これはもうオイラの大好物、とばかりにさっそく買ってきました。で読んでみると、複数の諭吉本人はおろか、「未来」から「作者」なるものまで顔を出してディスカッション。いやいや楽しい。2024/01/18
-
- 電子書籍
- まりも兄弟の茶飯事 3 少年チャンピオ…
-
- 電子書籍
- 警視庁呪詛対策班 出向陰陽師と怪異嫌い…
-
- 電子書籍
- おっさん勇者は鍛冶屋でスローライフはじ…
-
- 電子書籍
- らぶいーず
-
- 電子書籍
- 熱血!大冒険大陸【完全版】(4) Jコ…