内容説明
過去を捨て、裏社会で生きる「交渉屋」のキダ。キダに仕事を発注、交渉時に使用する銃器や爆発物を調達するなど、表向きの輸入代行業とは別に裏稼業を営む会社「川端洋行」に、ある日両親を殺されたという少女・彩葉(いろは)が訪れる。その子の世話を押し付けられたキダは彩葉を匿うことになり、奇妙な共同生活がスタートする。彩葉と暮らすうち、孤独に暮らしていたキダの世界に鮮やかな色が満ちていく。しかし、その裏で蠢く影が、次第にキダを飲み込もうとしていた。やがて明らかになる彩葉の真実とは――。『名も無き世界のエンドロール』の結末から五年後、切なく忘れがたい「企み」の物語。
目次
交渉屋(1)
変わりゆく世界と変わらないナポリタン
交渉屋(2)
不法侵入とモノトーンの世界
交渉屋(3)
夕暮れの海と約束のリズム
交渉屋(4)
物騒な林檎と世界の終わり
交渉屋(5)
イロトリドリ ノ セカイ
交渉屋(6)
冬の予感とノスタルジア
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かたばみ
2
『名も無き世界のエンドロール』は未読でしたが楽しめました。冷酷ヤクザの井戸、悪くていいですねえ。装丁がきれいで手に取った一冊。前作も読みたくなりました。2024/07/15
hassaku78
2
名も無き〜の続編、待ちわびた文庫化。急展開からの驚きの伏線回収。この展開は驚きよりも、納得かな。何より、悲しい結末でなくて良かったです。2024/01/01
佐原鈴音
1
キダの仕事の時とそれ以外の時に結構ギャップがあって、同じ人物か疑いそうになった。登場人物全員好き。「名もなき世界のエンドロール」は読んでいないのでわからないことも多かったが面白かった。名もなき~のほうも読んでみたいと思った。2025/07/11
isbm
0
★★★2023/10/29