双葉文庫<br> どうしてわたしはあの子じゃないの

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双葉文庫
どうしてわたしはあの子じゃないの

  • 著者名:寺地はるな【著】
  • 価格 ¥803(本体¥730)
  • 双葉社(2023/11発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784575527049

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内容説明

いつか田舎の村を出て上京し、自分の人生を切り拓くことを夢見る天。天の幼馴染で、彼女に特別な感情を抱く藤生。その藤生を見つめ続ける、東京出身で人気者のミナ。佐賀の村で同級生だった3人は、中学卒業前、大人になったそれぞれに充てた手紙を書いて封をした。時は流れ、福岡でひとりで暮らす30歳の天のもとに、東京で結婚したミナから、あの時の手紙を開けて読もうと連絡が来て――。他者と自分を比べて揺れる心と、誰しもの人生に宿るきらめきを描いた、新しい一歩のための物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ω

40
audibleにて聴了。 よかった。私も田舎で育ったので、「逃げたい」というのがよく分かる、、、、 初めての作家先生だけどとても好きな感じだったので、本で読めたら良かったかなぁと思いながら、月額で隙間時間に聞けるんだから今後もaudibleしちゃうけども……ω2024/03/18

よっち

38
閉塞的な家や村から逃げだし、身寄りのない街で一人小説を書き続ける三島天。ある日中学時代の友人のミナから連絡をもらい、藤生を含めた幼馴染三人で久しぶりに再会する物語。強権的な両親に押さえつけられて早く家を出たいと思っていた天、そんな彼女を気にかける藤生の複雑な想い、天と一緒にいて自分というものを持っていないことを痛感していたミナ。それぞれが満たされない想いを抱えていて、自分は自分でしかなくて、大人になって変わったこともあるけれど、一方で変わらないものは変わらない三人のそれぞれのありようが印象的な物語でした。2023/11/16

エドワード

32
相変わらずの九州男児の肘差村の物語。中学校の同級生、小湊雛子、吉塚藤生、三島天(女子)の14歳の過去と30歳の現在が交差する。村の名士の家柄の雛子、かっこいい藤生、家と村の全てを嫌悪する天が、16年ぶりに再会する。雛子→藤生→天という好意の残酷さ。中学生の目に映る、矛盾だらけの田舎の嫌らしさ全開だ。父に殴られ、母に書きためたノートを捨てられ、天は村を出ることを誓う。雛子にも藤生にも悩みはつきない。14歳の時に三人で互いに書いた手紙を読むために故郷へ戻る天と雛子。大人になった三人の明るい未来を祈るよ。2024/04/01

くろにゃんこ

32
「私が〇〇ちゃんだったらなぁ」そう思ったことあるある。性格だったり環境だったり、対人関係だったり…そんな思いを抱えながら15年ぶりに再会できるってちょっといいな。そう思いながら関わることで自分も少し変わるのだろう。2024/02/19

mayu

32
閉鎖的な肘差村で過ごした中学時代。村から外に出たくてたまらない天。可愛くて模範の様な良い子のミナ、容姿端麗で優しいけどどこか掴みどころのない藤生。大人になってもあの時の苦い思い出を抱えた3人の物語。ほんと少しだけど翼が出てきて、あぁこの村はあの村なのか!!と繋がりが懐かしい。小さな村のコミュニティの息苦しさと学生時代の狭い世界、自分に無いものを持っている人は憧れと共に嫉妬も混じる。人を羨んでも、憧れても、何もなくても、それでも自分は自分でしかないんだよねと言われている様な一冊だった。2023/12/11

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