内容説明
1970年代以降,従来未公刊であったヘーゲルの草稿や講義録が続々と出版され,ヘーゲル哲学の研究は画期的な進展を見せている.著者はそれらドイツでの研究動向を踏まえつつ,とくに歴史哲学と法哲学(国家論)に焦点を絞って緻密な発展史的読解を展開,従来のヘーゲル政治思想像を大胆に書き換えるにいたった.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.
目次
序章本書の視角と構成
第一部ヘーゲル歴史哲学の成立とその背景
第一章「歴史における理性」は人類に対する普遍妥当性を要求できるか?
序
第一節一八二二年度講義の基本前提
第二節一八二二年度講義の全体構造
結び
第二章「歴史における理性」はいかにしてヨーロッパで実現されたか?
第一節発展段階論的歴史観の解釈替え
第二節一八二二年度講義の全体構造(続)
第三節普遍妥当性要求の自己限定
第三章世俗化運動としてのヨーロッパ近代
序
第一節一八三〇年度講義序論における自由の発展の基礎づけ
第二節一八三〇年度講義ゲルマン世界論における自由の実現プロセス
結び
第二部ヘーゲル国家論と法哲学講義
第四章帝国の崩壊、ライン同盟改革と国家主権の問題
序
第一節一六四八年前後における主権概念の受容
第二節帝国解体期における主権概念の再生
第三節ライン同盟改革期における主権概念をめぐる論争
第四節一八二〇年前後における主権概念の理論的定式化
結び
第五章西欧政治思想史におけるヘーゲルの国家論
序
第一節西欧政治思想史の二つのコンテクスト
第二節コンテクストの中のヘーゲル国家論
結び
第六章ヘーゲル法哲学講義をめぐる近年ドイツの論争
序
第一節戦後『法哲学』解釈の基本動向
第二節第一次法哲学講義公刊をめぐる論争
第三節第二次法哲学講義公刊をめぐる論争
第四節回顧と展望
(付論)その後の論争の経過
第三部初期ヘーゲルの思想形成
第七章若きヘーゲルにおける政治と宗教
序
第一節原初的政治観としての共和主義
一フランス革命をめぐる状況的選択
二共和主義理念をめぐる原理的考察
第二節ベルン期ヘーゲルの宗教構想
第三節フランクフルト期ヘーゲルの宗教構想
一ヘルダーリン合一哲学の受容
二「キリスト教の精神」における合一哲学の展開
三「キリスト教の運命」を通じての合一哲学の相対化と生の思想の誕生
結び
第八章イェーナ期ヘーゲルにおける体系原理の成立
序
第一節ドイツ観念論の文脈におけるイェーナ初期の絶対者概念
一超越論哲学に対するシェリングの論争
二主観性哲学に対するヘーゲルの論争
三同一哲学に対するヘーゲルの論争
第二節神学的・超越論的文脈におけるイェーナ後期の精神概念
一自然法講義草稿における神学的伝統の受容
二一八〇四年度体系構想における精神概念の形成
三『精神現象学』における精神概念の完成
結び
注
あとがき
著者略歴・奥付



