創元推理文庫<br> 11枚のとらんぷ

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創元推理文庫
11枚のとらんぷ

  • 著者名:泡坂妻夫【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 東京創元社(2023/11発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784488402297

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内容説明

真敷市公民館で行われている奇術ショウの舞台で、仕掛けの中から飛び出すはずの水田志摩子が現れない。それどころか彼女は自分のマンションで殺されていた。しかも死体の周囲には、同じ奇術クラブの仲間、鹿川舜平が書いた「11枚のとらんぷ」に鏤められた11のトリックを構成する小道具類が毀されて置かれていた。秘密の儀式めいたトランプ奇術殺人は何を意味するのか。著者の鹿川舜平が辿りついた事件の真相とは。自らも数多くの奇術を生み出し、石田天海賞を受けているマジシャン泡坂妻夫が、小説家としてのスタートを飾った記念すべき第一長編。/解説=相沢沙呼

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

だるま

17
殆ど図書館本を利用だが、これは購入、再読。国内ミステリでは私の生涯のベスト5に入る大傑作。装丁と解説が変わっただけで小説自体は以前のままだけど、このシンプルな表紙はとても合っていると思う。内容は素人マジシャングループの公演中に起こった殺人事件。その顛末が第1部と第3部で描かれ、間の第2部は奇術に関連したショートショートミステリ。このショートショートだけでも非常に面白いのだが、何故中間に入れたかの意味が分かった時には愕然とした。泡坂マジックに完全にヤラれた。これ以上、伏線の出し方の見事な作品を私は知らない。2023/12/02

有理数

12
奇術と本格推理の見事な融合。奇術ショーの最中に起こった殺人事件と、作中作『11枚のとらんぷ』が絡み合い、鮮やかな推理で真相を手繰り寄せる。正直、作中作は、最後に綺麗に推理と結びつくとはいえ冗長に感じ、奇術そのものもビジュアルでイメージしづらく、また登場人物が覚えづらい、といった点で読むのに少し苦労したが、第Ⅲ部の華麗な推理はとにかく満足度が高い。特に何の疑問も抱かなかったものに、別の角度で光が当たると、急激に面持ちを変え、点が線となる。本格推理の醍醐味。面白かった。2024/01/09

yuui

12
なるほど!伏線回収が面白いマジックのミステリでした🃏あの短編いるんかなと思ったけどしっかりと入りましたね😚 1部2部3部と何もかもが上手で綺麗でした📚 ミステリって面白いなと改めて思わせてくれる本でした🤗2023/12/13

かすみ

9
奇術をモチーフにした推理小説です。1975年頃の作品ですが、古さは感じず面白かったです。アナログな時代の話は、新鮮で楽しめます!2024/02/12

コチ吉

8
かなり昔に一度読んだが、何が何だかさっぱり分からなかった記憶がある。再読して良かったと思う次第。11遍の短編が共通のある意図を持って書かれていることにも驚いたし、ラストといい、技巧の限りを尽くした傑作。2023/12/30

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