内容説明
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専門家であっても,子どもが挿入性の性被害を受けたなら,性器・肛門に傷を負ったに違いないと考えがちですが,加害者が暴力的挿入をすることはめったにないため,子どもの性器・肛門に外傷が生じることは少なく,たとえ傷を負っても,粘膜は治癒が速いので,性器・肛門に異常所見を認めないことが圧倒的大多数です.また,妊娠や性感染症,腟内異物など客観的な証拠から性被害が発見されることはむしろまれです.さらに,子どもは口止め・脅しを受けていることも多いですし,子ども本人が恥ずかしいと思っていたり,自分も加害者と同罪・共犯だと思い込まされていたり,話したら一時保護されることをおそれているなど,性虐待被害を語ることに対して種々の障壁(ブロック)を抱えています.
すなわち,子どもへの性虐待・性暴力は見えない・聞こえない人権侵害なのです.だからこそ,正しい知識を身につけて,子どもたちを守っていきましょう.