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内容説明
知性と理性のはたらきについて自然の認識の可能性を示した『純粋理性批判』。人間の道徳的なあり方の可能性を示し、道徳哲学の根幹を構築した『実践理性批判』。カントはこの二つの領域を媒介する能力として判断力を提起する。上巻は美と崇高さを考察し、美的な判断力について論じる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
かわうそ
35
「ところが趣味判断というものは、わたしが目の前にある個別のチューリップを美しいと認める判断であり、言い換えればそのチューリップにたいするわたしの適意が、普遍的に妥当するものであると認める判断なのである。」338 つまりは趣味判断は事物一般についての判断ではない。事物一般には概念が付き物である。そこは趣味判断の領域ではない。 また、趣味判断は主観に対して普遍的な妥当性を要求するものである。2024/09/04
湿原
12
カントの第三批判書は第一(純理)、第二批判書(実理)と比較すると、内容の抽象度が増しているように思う。感性と理性の橋渡しをする役目が判断力だが、上巻のテーマは美と崇高さである。さて美術や音楽に普段親しんでいる方は美について主観的なものであると思うだろう。しかしカントによると美的判断によって、快と不快が生じることは主観的でありながらも、この形式には普遍性があるという。この辺りのカントの主張は曖昧であり、非常に難しいところであるが、たとえば夕焼けを見て快の感情が芽生えたときに、他者もきっと美しいと思う→2025/06/27
しゅん
10
バーグの理論に対するリアクションと反駁なのだろうけど、結局バーグとカントの関係がわかっていない。認識する力と推論する力は違う。推論能力は、著しく誤る可能性がある。認識と推論の間でバランスを取るために、快・不快を判断する能力がある。という理解でいる。しかし、その議論に費やされる言葉に理解が追いついた気はしない。2026/06/22
mikio
10
「美というものは、合目的性が目的の表象なしである対象について知覚されるかぎりにおいて、その対象の持つ合目的性の形式である。」ついなんでも目的や正解を探してしまう。科学も進歩し知りたい情報もすぐ手に入る時代、純粋にそのものの形式のみを美しいと思える体験、目的のない合目的性をとらえることはもはや難しいかもしれない。ただ裏を返せば、音楽もアートも人の評価でなく、自分の感性を信じればよいともいえるか。「美的な判断というのは、その判断を規定する根拠が、主観的なものでしかありえない判断のことである。」自信を持とう。笑2026/03/21
いとう・しんご
8
なぜ今、「判断力批判」なのか、また、読んで見てどうだったか、の感想文は次の火曜日に拙ブログに書きますので、お楽しみに。2024/07/21
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