講談社文庫<br> ガラスの城 新装版

個数:1
紙書籍版価格
¥913
  • 電子書籍
  • Reader

講談社文庫
ガラスの城 新装版

  • 著者名:松本清張【著】
  • 価格 ¥913(本体¥830)
  • 講談社(2023/11発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065337554

ファイル: /

内容説明

エリートコースの販売課長が社員旅行の晩に行方不明となり、惨殺死体で発見された。動揺を隠せない社内の空気の中で、死の謎を追跡する女性社員の手記。意外な貌を見せる社員たちが疑惑の線上に次々と浮かぶ。欲望と犯罪の構図はガラスの城のような組織で醸成されたのか。清張ミステリーの傑作を新装版に。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mike

76
エリート課長殺人が起こる。頭が良いが容姿はイマイチの二人の女性の手記によって事件の真相に迫っていく。このよく似たタイプの二人が自分の事はさて置き相手の事をけちょんけちょんにこき下ろすのが滑稽。「あーでもない、こーでもない」と考えるので堂々巡りが多く少々くどい。昭和の大会社の内部に蠢く欲望や嫉妬がこれでもかと描かれる。男の出世を巡るせめぎ合い。出世の道から外された女。”男性新入社員に初歩の仕事を教えるのは女性社員。やがて彼等は女を追い越し「おい、君」と呼ぶようになる”という言葉がとても印象に残った。2024/02/15

スミレ

21
ドラマ化がきっかけで読了しました。 エリート課長が社員旅行の晩に行方不明に。惨殺死体となって発見される。 ある女性社員がその死の謎を解明しようと動き出す。 「手記」という形ですが、会話文も多く普通の物語として楽しめました。 第二部で語り手が代わると、第一部が「手記」であることの重要性がわかり、真相が明かされる様子にドキドキしながら読み進めました。 そしてそのドキドキは最後の最後まで。 著者様の長編は、以前「砂の器」を読んで以来かな。 思うほど読みにくさは感じず、他の作品も読んでみたいと思いました。2024/01/31

まぶぜたろう

15
清張の隠れた傑作、と何かのガイド本に書いてあったので読んだ。なるほど、ガチガチの本格、叙述ミステリの趣きも清張にしては珍しい。しかし、どうでもいいことをたらたら推理しているようでかなり退屈。アンフェアな記述は苦笑いですませるとしても、トリックも煩雑で不自然で、犯人の告白のザッツ火サス感に萎える。企業批判(そこまでサラリーマンを悪く言わんでも…)や女性の扱いなど、昭和ミステリを読む楽しさはあるのだが、リーダビリティの魔術師、清張としてはかなり出来が悪い。(◯◯◯●)2024/01/26

4丁目の父ちゃん

14
懐かしい、松本清張さんの作品。以前読んだ事があると思うが、完全に忘れている。国鉄、社員旅行、お呼び出し..昭和の時代が懐かしい。意外な結末となるが、松本清張さんらしい作品、懐かしく読ませていただきました。今の女性が読むと..... 恐ろしいことに。2024/03/13

黒坊主

11
ドラマを観て面白かったので、原作も購入してみました。原作は、より実際の場に行きたくなるような松本清張作品の醍醐味もあり、ドラマと違うところも意外とあって面白かったです。また、文章一つで状況がガラリと一変するところはやはり小説特有の魅力ですね! 原作を先に読みたかったなあとちょっと後悔もあり笑 ドラマを観てない初見だった場合はどう感じるかなと考えながら読んだりして愉しみました。2024/02/10

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/21617029
  • ご注意事項