内容説明
榎土梵天、梵地、梵人は三つ子の三兄弟。自
分たちが謎の能力「三秒」を持つことに気づ
き、貴金属泥棒を敢行。大金を手にした梵天
は、ティラノサウルスの化石発掘の夢を抱き
山を丸ごと購入した。だが、そこにライオン
を連れた謎の女が現れたとき、彼らの運命は
急転する。海を越え、はるか砂漠の地にて、
三兄弟を待ち構える予測不能の超展開とは!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kei302
41
単行本『ヒトコブラクダ層ぜっと』改題して文庫化。この改題、万城目さんには迷いがあったようで、講演会質問コーナーで「ぜっと」の方がよかったと指摘された時の万城目さんの表情が印象的だったので興味が出て読んでみた。「ぜっと」上巻では不明。風太郎のラストみたいなパターンで終わったら嫌だなあと思いつつ下巻へ。2025/02/03
saga
38
ホルモー、しゅららぼんと同じくらい非現実的でファンタジーな小説。隕石の落下によって両親を亡くした三つ子が、それぞれに「3秒」の異能を発揮する。そこに青き衣の女が現れ、3兄弟は自衛隊への入営を余儀なくされ、運命の奔流に放り出される。次兄・梵地の憧れの地であるチグリス・ユーフラテス川のあるイラクで、女の目的が三兄弟によるヒトコブラクダ層発見だった……はずなのに、何故そこにいる?2025/05/15
Shun
38
先日直木賞受賞作家となった万城目さんによる冒険小説。他の著作と同様タイトルが実に尖っていてとても楽しみだ。文庫版では一部改題されているが、上巻を終えたあたりではヒトコブラクダ層戦争の方が分かりやすいと思えた。これまでに読んだ著者作品の枠を大きく超えて本作はバリバリの冒険小説といった内容で、作品の魅力でもある不条理な設定も胸躍るストーリーテリングの前にさほど頭を悩ますことなくついていけます。恐竜の化石や幻のメソポタミア文明といった古代ロマン、そして何やらきな臭い連中との対決が示唆され後半の超展開に期待。2024/01/21
なつくさ
36
物語を読む上でとっておきのサプライズはいくつかある。そのうちのひとつが全く、先が読めない物語に出会うこと。まさにそれに出会ってしまった。まるで化石に出会うような奇跡の瞬間である。これで結末が斜め上ならば、さらに言うことなしである。榎土三兄弟にはある能力がある。彼らはそれを「三秒」と呼ぶ。兄弟を支えた長兄の望みを叶えるため、泥棒に手を出した三兄弟。ティラノサウルスの化石を見つけたい。ただ、それだけだったのに…。かなり濃厚。えんたーていんめんとの権化。思わず呟いてしまった。「アン、ビリバボッ」と。2023/11/26
RIN
17
これぞ(そんなに読んだこと無いけど)万城目ワールド。単行本のあらすじに『梵天・梵地・梵人の三つ子』というくだりを見た時から、文庫化したら絶対読もうと決めていた。何せ名前が良い。更に三つ子の兄弟というのが良い。それだけできっと面白いに違いないとワクワク出来る。キーワードは恐竜とメソポタミアと3秒。非日常が巧妙に常識をすり抜けて繋がり、謎の女が誘う謎は三兄弟の望みを餌にどんどん加速して行く。意味はあるのか、はたまたないのか。ヒトコブラクダ層に囲まれた不思議な砂漠。面白ければ良いじゃない?物語はそうでなければ。2024/01/26
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