内容説明
さらなる権勢を誇る平家一門だが、ついに合戦の火蓋が切られる。源平の強者や悪僧たちが入り乱れる橋合戦を皮切りに、福原遷都、富士川の遁走、奈良炎上、清盛入道の死去……。そして、木曾に義仲が立つ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
巨峰
46
怒涛の第2冊。以仁王の変、平清盛の死から、平家の都落ちまで。富士川の戦いや倶利伽羅峠の戦いなど、戦記ものとしても魅力的。平家物語を読んでみたら、重盛死後の清盛ら平家一門の悪逆ぶりは凄まじいと思いました。直ぐ3冊目を読みはじめています2024/11/09
みつ
27
巻の四から七までを収録。いよいよ合戦が描かれる。最初は以仁王の乱でこれは平定されるが、巻の五では富士川の戦い(というよりは平家の不戦敗?)、七では倶利伽羅峠の戦いが描かれ、次第に平家は追い詰められる。その前の福原遷都、高倉上皇の死と上皇に関するエピソードなど名場面も多い。それにしても、後白河法皇の子孫の天皇がここまでで三人先立ち、清盛も早くも退場するなど、残された法皇がこの物語に決着をつける存在であることが次第に浮かび上がってくる。後半では平家一族の都落ちが描かれ➡️2024/08/21
こちょうのユメ
18
この巻は、平家一門の没落とその哀れさが詳しく描かれている。優雅な公卿である以仁王が、源頼政らにかつがれて無謀な挙兵をおこなう。清盛はこれらの反乱の動きに対応するため、福原への遷都を決行。興福寺戦での東大寺焼失などにより、次第に平家は民衆の支持を失っていく。頼朝と義仲の各地での反政府行動が描かれ、さらに清盛の呪われたような壮絶な死がつづく。富士川や倶利伽羅峠での平家軍の敗戦もあり、政治情勢は一層混乱。平家一門はついに京を去ることになる。この都落ちの描写が悲しいのだ。ボリュームがあり、読み応えもあるよ。2024/09/24
やま
11
そして、2巻目もすぐに読む。途中で琵琶なんぞ出てくると、琵琶法師の語りを聞きたくなる。
播州(markⅡ)
9
平家の悪行が重ねられ、機は熟す。いよいよ緒戦が行われる。以外なことに最初の戦は源平ではなく、後白河の子、高倉の宮。破壊された橋をさらさらと渡り、八面六臂の大活躍。浄妙房。その肩をするりと飛び越え、見事な討ち死にを果たす一来法師。え?なにこの外連味あふれるアクションシーン!そして平家方も見事。馬と人とで荒川を見事に渡りきって戦を始める。あっぱれの一言に尽きる。都を移し、奈良を焼き、とうとう清盛入道も入滅される。木曾義仲の俱利伽羅峠の戦。さすがに6万は盛りすぎではなかろうか?そして平家の都落ちにて終幕。2025/05/01