内容説明
文明はなぜ爆発的な進歩を遂げ、近代ヨーロッパは世界の覇権を握ったのか? 帝国・科学・資本を中心に未来への幻想が生まれる歴史を解く。文明は人類を幸福にしたのか? ついに文庫化!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まーくん
124
哲学者ハラリの著作(英語版2014年)の邦訳文庫版下巻。認知革命、農業革命を経て、人類は帝国・宗教の概念を創りだし分散した存在から統一へ。下巻はほぼ全巻、科学革命について。西暦1500年頃まで人類は停滞の中にあったが、その後の500年間に科学技術を手にし急速な発展を遂げた。宗教などによる近代以前の伝統では重要なことは既に全部知られていて、偉大な神が全てを網羅する知恵を持っているとされていたが、著者は近代科学は「我々は全てを知っているわけではない」との前提に立つことにより生まれたと言う。⇒2024/05/01
ふみあき
89
世界的ベストセラーだけあって、遅読のわたしが一気読みする面白さだったが、上巻と比べると新鮮な驚きは少なかった。この前読んだマーク・コヤマ&ジャレド・ルービンの『「経済成長」の起源』や、スティーブン・ピンカーの『21世紀の啓蒙』などで聞きかじった内容が多かったせいかも。2024/11/10
esop
70
宗教は超人間的な秩序の信奉に基づく人間の規範と価値観の制度の定義できる/自由主義の道徳性のモットーは「もしそれで気持ちが良いのならそうすればいい」だ/文化は精神的な寄生体で偶然現れ、それから感染した人全員を利用する/新しいことを可能にしてくれる理論こそが知識なのだ/経済全体が生き残り繁栄できるのは私たちが将来を信頼しているからに他ならない/幸福は客観的な条件、すなわち富や健康、さらにはコミュニティにさえもそれほどされないーむしろ客観的条件と主観的な期待との相関関係によって決まる2024/11/05
Vakira
65
幸福とは神に祈りを捧げるか?セックスをするか?聖パウロはほとんどの人がセックスと答える事を承知していた。自分の意思のコントロールが効かない欲求を発動する肉体は悪魔の囁きなのだ。否否、遺伝子を繋ぐことが生物の本質。生命としての幸福はセックスだ。と、ドーキングさん。人類統一の続きから下巻は始まる。主義と宗教が人々を強力な結束に拍車をかける。何故キリスト教が受け入れられたのか?成程ね。興味ある方は一読を。第4部は科学革命。この部は世界史の大大概略。文明は人類を幸福にしたのか?そして超サピエンスの時代へ。2025/04/01
nakanaka
58
人類の誕生から始まり、現代社会の成り立ちまでを丁寧に解説している名著である、というのが素直な感想です。世界中でベストセラーなのも頷けます。資本主義が世界中を席巻し豊かな世の中になったわけですが、必ずしも幸福になったわけではないということや、人間以外の生物(とりわけ家畜)にとっては地獄であるなどの主張には考えさせられました。仏教の考え方についての記述には興味が湧いたので仏陀について学ぼうとも思えました。とりあえず読了したものの、もっとしっかりと理解したいので再読が必要だと感じました。2025/04/18
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