内容説明
女性が医師になることも、男性医師にかかることも禁じられた莉国。医師だった亡父から学んだものの診療ができない珠里に突然勅命が下った。原因不明の病に倒れた皇太后の治療をすることになったのだ。しきたり、偏見、骨肉の争い…。トラブルの絶えない後宮に身を置き、自分の限界とも闘いながら平民の少女・珠里が探り当てた皇太后の病とは!? また珠里が目指した、ある「未来」とは――。女だって医者になりたい、女だって医者にかかりたい…。中華後宮を舞台に無力の少女が医療の知識を武器に奮闘する、コバルト文庫の名作が新装版で再登場!
目次
序章
第一章
第二章
第三章
第四章
第五章
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
坂城 弥生
33
男尊女卑極まれりな世界で女性医師を目指す女子の物語。2023/11/17
よっち
28
医師の父親亡きあと女性は医師免許がとれず、診療することができなくなった珠里。そんな彼女のもとに皇帝の使者が現れ、皇太后の体調不良の原因を見つけるよう命じられる中華風ファンタジー。ヤブ医者の妻にと請われ進退窮まっていた珠里に訪れた転機。皇帝を育てるのに専念するため実の娘・長公主を手放した皇太后の病の原因。公主と皇太后、そして育ての親を敬愛する皇帝の複雑な想いが絡まる構図でしたけど、状況に応じた的確な処方とその真っ直ぐな性格で真摯に向き合って、絡まった糸を見事解きほぐしてみせた珠里の奮闘ぶりが光っていました。2023/09/18
らび
23
沢山ある後宮の医療系の中でも「中」の位置かな。特段の目新しさはなく時はまさに男尊女卑。女の医師などあり得ない設定もありがち。これ、シリーズ?ではなくその後で終了は納得です。いや・・その後もそうだろうな・・。でした。とても軽く読めるのは〇2023/11/27
栗山いなり
6
医術を学んだはいいが生かす場の無かった少女・珠里が皇帝の母の治療に奮闘する事になる中華医療ファンタジー小説。コバルト文庫で出ていた小説の新装版だとは気づかなかった。内容は現代でも刺さる要素を持った正統派中華ファンタジー×医療物だったと思う2023/10/14
よっしー
2
再読。結構好きなシリーズだった。コバルト文庫ではもう1冊出てた気がするけど…続き出るかな?2023/10/26