内容説明
世界の最高峰エベレストの登頂こそ登山家の夢であった――。初登頂の偉業を達成したイギリス隊の隊長のハントが、息づまる筆緻で刻々と迫る世紀の瞬間を伝える感動の名著!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
26
エドマンド・ヒラリーもサーの称号を得て卿になり、隊長ジョン・ハントもサーの称号を受け、軒並み表彰されたイギリス第9次遠征隊は、遂にエベレスト初登頂を成し遂げた。著者はてっきり登頂を果たしたヒラリーかと思っていたら、隊長。「所詮勝者の余裕だ」と揶揄する向きもあるかもしれないが、隊長の善良かつ謙虚な人柄がにじみ出るような内容。同じイギリス探検隊でもとことん不運に見舞われた南極を目指したスコットに対して、本隊は幸運に見舞われる。登頂報告が故エリザベス女王の戴冠式にちょうど間に合ったのだ。2023/06/19
もも助
14
音訳ボランティアで録音。登山のことは全く知らないので、「ノースフェイス」とか出てくる言葉や地名が聞いたことのあるメーカーやカレー屋さんのメニュー名だったりして、ここからきていたのかとびっくり。登頂の栄誉は、登山家のみならず、特にシェルパや多くの装備品を整えた人たちにも与えられるべきものだと思った。2024/04/10