内容説明
名刀に伝わる妖怪退治、奇想天外な逸話、不気味な物語、心に染みる哀話など33振り約40話を収録。とりわけ邪神・悪鬼・幽霊・山姥・大蛇・蜈蚣(むかで)・雷神・土蜘蛛などの妖怪退治の伝承は、歴史的背景を掘り下げながら物語醸成の核心に迫ります。
それぞれの名刀伝説は、物語と解説部分を2つのパートに分けて読みやすくし、歴史人物、事件、専門用語にはふりがなを振り、難解な刀剣用語などは脚注で詳説しています。徳川家康・織田信長・豊臣秀吉・伊達政宗・源義経・源頼光・立花道雪らの剛勇が愛刀に寄せた熱い思いもひしひしと伝わってくることでしょう。
また、セレクトした33振りの刀剣は「鬼丸国綱」「童子切安綱」「姫鶴一文字」「数珠丸恒次」「大典太光世」「骨喰藤四郎」「薬研藤四郎」「南泉一文字」「圧切長谷部」など、刀剣史に燦然と輝く名刀揃い。刀剣の解説にも紙幅を割き、刀剣をあまり知らない歴史ファンにもわかりやすい読み物となっています。
目次
●其の壱 神剣
草薙剣──日本武尊が帯びた神剣で日本の守り刀
ソハヤノツルキ──島原の乱を鎮圧した幕府鎮護の太刀
小烏丸──八咫烏が桓武天皇に授けた世紀の奇刀
小狐丸──稲荷明神の相鎚で鍛えた宗近入魂の御剣
鬼丸国綱──鞘から抜け出し、火鉢に宿る小鬼を成敗
薬研藤四郎──主人の命を惜しみ切腹を拒んだ短刀
姫鶴一文字──磨上を思いとどまらせた刀霊の懇願
祖師野丸──数百年生きた狒狒の妖怪を成敗した悪源太の愛刀
螢丸──激戦の打疵を螢が修復した阿蘇神社の宝剣
●其の弐 霊剣
山姥切国広──岩窟に逃げた人喰い山姥を一刀両断
祢々切丸──自ら宙空を舞い妖怪ねねを追い詰めた神刀
鉋切長光──鉋の台と刃、化け物を同時に斬った小太刀
鬼切──数々の物語に登場してきた源氏重代の宝刀
火車切広光──死体を盗む妖怪「火車」を斬った豪刀
蜈蚣切──大百足退治の褒美となった龍宮の宝刀
蜘蛛切──平家を滅ぼした壇ノ浦で源義経が佩用
ニッカリ青江──殿中で垂涎の的となった化け物斬りの脇指
●其の参 破邪剣
数珠丸恒次──身延山で日蓮を守った「破邪顕正」の太刀
童子切安綱──酒呑童子を見事仕留めた「極上々」の太刀
陰陽丸──大太刀が江戸市中を巡行、狐狼狸を調伏
物吉貞宗──家康に天下をもたらした招運の脇指
村正──徳川家康が恐れ、倒幕をもたらした妖刀
大典太光世──化け物が退散し、鳥も近づくことを憚る魔剣
雷切丸──切先・小鎬・棟に雷神斬りの名残を刻む脇指
五虎退──神威を放つ吉光の焼刃に凶暴な五匹の虎が退散
疱瘡正宗──病魔退散の霊力が信じられた正宗の「雪のむら消え」
●其の肆 無双剣
圧切長谷部──茶坊主を難なく圧し斬った信長の愛刀
骨喰藤四郎──斬る真似だけで相手の骨を砕いた骨喰伝説
同田貫正国──戦国時代、兜割り伝説が生まれた剛剣
燭台切光忠──光圀が「たって」と所望した 信長の愛刀
小夜左文字──顔も知らぬ親の仇を暴いた運命の短刀
南泉一文字──試斬の瞬間「刀が折れた」と錯覚するほどの斬れ味
波游ぎ兼光──兼光と信国の名で伝えられた「波游ぎ」伝承の謎
コラム 『享保名物帳』/『集古十種』/鬼斬り伝説
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
リッツ
きたさん
あねさ~act3 今年1年間は積読本を無くす努力をしたいなぁ。←多分無理🤣
ユキタ
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