文春e-book<br> あの日、ジュバは戦場だった 自衛隊南スーダンPKO隊員の手記

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文春e-book
あの日、ジュバは戦場だった 自衛隊南スーダンPKO隊員の手記

  • 著者名:小山修一【著】
  • 価格 ¥1,500(本体¥1,364)
  • 文藝春秋(2020/09発売)
  • ポイント 13pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784163912660

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内容説明

「見て、聞いて、記録する。それが私の任務だった。」
廃棄された「日報」よりリアルな、自衛隊の行動全記録

2016年7月8日。南スーダンの首都、ジュバで激しい衝突が起きた。
国連の平和維持活動(PKO)が行われているさなかだった。
自衛隊PKO活動の今後のために教訓となるデータを収集する、
という任務を担っていた著者は、個人ノートに克明な記録をとり始める。
その後、市ヶ谷では戦闘があったという事実を隠ぺいする「日報問題」が起こり、
2017年、陸上自衛隊は南スーダンから撤退。防衛相は辞任した。
あの時、ジュバで、何があったのか?
自衛隊は、なぜ、何のために、そこにいたのか?
祖国を遠く離れ、危険と隣り合わせながら人知れず奮闘努力した
全派遣隊員の心情を代弁する覚悟の手記。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

DEE

12
南スーダンでのPKOの活動中にジュバ・クライシスに巻き込まれた自衛隊。 その時の緊迫した状況とその後の自衛隊の活動や存在意義など、当事者の視点から書かれている。 戦闘地帯において、武器の使用は自衛のために限るという理屈は通らないよなと思う。 目の前で現地の民間人が銃で襲われていても何もできないという現実。 かと言って日本が軍隊を持つことにはやはり反対だし。 現場にもっと決定権があってもいいのではないかな。2021/03/21

suke

0
当時の2016年のジュバでの戦闘がリアルな視点で書かれている。自衛隊として、一般自民が武力勢力から暴力を受けているのを目の前にしたら、どうするか。紛争の当事者になるのを避け、ただ傍観するか。あるいは市民を守れば命は助けられるが紛争の当事者になりかねない。そして自衛隊、国を巻き込むこともあり、そうなればより多くの命が奪われることになり、大きな犠牲を払うこともある。命に優劣などなく平等だが、ここでは圧倒的に弱者の命が軽んじられている。そんなことあってはならない。そしてそんな悲劇的な決断をさせてはいけない。2023/09/21

ダックだ

0
現役時代の官位がどうであれ、幹部クラスの人間が語っているところに非常に意味があると思う。霞が関との温度差が如実にわかるし、「武器はあっても武器でなし」砲撃や襲撃に対して退避行動しかとれないというのであればそれは国際協力ではなく、単なるお荷物にすらなる可能性があるわけで、自己防衛すらできない装備とルールはもはや意味をなさないのが現場レベルで痛感できる。恨み節こそ書かないものの痛快なのは、政治問題化した日記が現場レベルでは問題にすらならないレベルのことであり現場を無視した政治闘争と一部勢力の勢力争いだとわかる2022/08/21

林浪浦

0
日報問題、戦闘地域か否かが問題となったPKOに参加した幹部自衛官の記録。ジャーナリストは日報の扱いばかりを取り上げるが、現場の状況、苦労が非常に読みやすい文体で書かれている。PKOは国益と必ずしも合致しない任務も多いため、「命の値段」が高くつく先進国は参加しない傾向にあるが、日本は南スーダンに派遣し、一定の評価を得ていた。しかし、危険になり、他国を置いて即撤収。カンボジアの頃と違い国民の関心も低いPKOに、日本人として今後どう向き合うのか、この書を一読して是非とも考えて貰いたい。

わしココ

0
南スーダンPKOに行った方の手記。現場の自衛隊員は、政治の思惑によって、PKOの目的である文民保護もままならない。憲法議論も含めて、政治にはしっかり議論してもらいたい。過酷な任務を続ける自衛隊員に感謝。2021/02/28

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