内容説明
非常識で、冷笑的な人々が増えたこの国で
ウクライナ戦争、陰謀論、ポスト真実の時代、公共財の私物化、バワークラシー、ハラスメント……
非常識で、冷笑的な人々が増えたこの国で――
・権力者支配(パワークラシー)の国で上昇志向に駆られた人の振る舞い
・なぜ複雑な話は「複雑なまま」扱ったほうがよいのか
・人からの採点を待つ「被査定マインド」をやめる
・ものごとは原理よりも「程度の問題」で考える
・子どもたちを歓待し、承認し、祝福する大切さ……etc.
親切、品位、勇気……失われゆく徳目を明らかにし、
〈大人の頭数を増やす〉道しるべがここに
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
71
内田先生の文章には、不定期であっても継続的に触れたい。今回もその一環で、自分自身の思考の整理と精神安定につながっている。内田先生の視点は、なるほどと頷くことも多く、まあた、丁寧に考え続けることを繰り返し気づかせてくれる。今回は「成熟」の2文字が主題。確かに、成熟とは対極にある人が増殖しているだけでなく、その分、いろいろな面で方向性を決めているという現状がある。それは、国・世界レベルだけなく、自分の身近なところでもだと思う。だからこそ、自分の頭で丁寧に考え続けることの意義が大きい。2024/08/29
tamami
69
良薬は口に苦しという。時々口に苦い言説が書かれているけれども、刊行と同時にかなりな確率で手に取る内田先生の本。今回は口当たりの苦さが減じた分、提言の幾つかが心に残った。曰く、S・ジョブズの「最も重要なのはあなたの心と直感に従う勇気です」という言葉。曰く、「武道修業の目標は『場を主宰する』ことである。」曰く、「自分のボイスで語る言葉は、小さな声で、静かに、つっかえながら、言い淀みながら、絶句しながら語られる。」曰く、「他者に向き合う作法とは、一言で言えば、『敬意を示すこと』である。」日々の指針としたいもの。2023/09/24
とくけんちょ
47
成熟について、何が要件なのか、内田さんは明解に答えてくれ、それが腑に落ちる。ウクライナ、政治、成熟、ジェンダーなどいろんなテーマで語った文章をまとめた本。それぞれテーマごとにまとめられているので、さっと読み返しやすい。私は、そこまで手元に置いておこうかなとは思わなかった。2023/10/21
to boy
30
内田さんが様々な処に寄稿したものを集めた一冊。ウクライナ問題、教育、選挙、マスメディア、ジェンダーなどバラエティーに富んだ内容ですが、どれもこれも、な~るほどと頷きしながら読みました。気になった文章はたくさんありますが、一つだけ書くと「批判的でありながらも礼儀正しい語り口がある」という事。その他では大学教育を経済的思考で語ってはいけないという事。全体を通して思ったのは、何事に対しても、自分で深く考えることの大切さです。2024/07/02
tokko
25
内田先生のブログで読んだものもあり、全編通じて既視感がを覚えながら読みました。トピックとしては幅広く網羅されているので、どこから読んでも楽しめそうです。続けて「街場の米中論」も読むので感想の詳細はそちらに書こうと思います。2023/12/14
-
- 電子書籍
- 隻眼公爵は、虐げられ令嬢を溺愛する 【…
-
- 電子書籍
- 第二次世界大戦秘史 周辺国から解く 独…
-
- 電子書籍
- 業務改革の教科書--成功率9割のプロが…
-
- 電子書籍
- オスカー・ワイルド全集 第5巻
-
- 和書
- 黄昏の彼方