内容説明
白椿女学館に通う令嬢・麿緒は、父の自殺、婚約破棄と予期せぬ不幸に見舞われる。そんな彼女に手を差し伸べたのは、資産家・宗次郎。借金や住んでいる洋館を保証するかわりに、妻になるように告げる。戸惑う麿緒だが、現在の成功を手に入れるまでの彼の努力や考え方を知り、次第に心を開くようになる。そして、亡き母の影響で得た洋食器の知識が、宗次郎のビジネスに役立つことを知り、その力を活かし、生きることに目覚めていく。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
39
落ちぶれ華族の令嬢とクズ父、初恋成就やら颯爽と現れる救いの王子?様やら。平安時代のこのパターンも好きだけど明治物も楽しい。ティーカップの付喪神の猫が可愛いのでシリーズ化してほしいけれどトラブルは片付いてしまったしなあ。2024/04/27
よっち
35
婚約披露の園遊会当日に父親に自殺され、爵位も家も失い無一文となった女学校に通う桂小路麿緒。一代で身を起こし、財をなした時任宗次郎が手を差し伸べる明治ロマンス。借金で屋敷も抵当に入った状況で婚約者にも見捨てられた彼女の窮地を救った宗次郎。妻になるか、商売で役に立つなら屋敷に置いてもいいと言う彼の条件を飲み、学校に通いながら仕事を手伝い始める麿緒。言葉は辛辣でも優しい宗次郎に応えようとするうちに、少しずつ変わってゆく彼女の姿勢があって、彼女を救った彼の秘めた想いも明らかになってゆく展開はなかなか良かったです。2023/10/02
紅羽
7
落ちぶれた家を救う為、婿を取る事になった磨緒。しかし婚約披露宴当日、父親が自殺した事から婚約者は去り、無一文になる。そこに手を差し伸べたのは成金の宗次郎。彼に求婚を受け入れるか仕事で役立つかを迫られ、戸惑いながらも磨緒は仕事で一つの成果を示し、少しずつ失われた自信と自身を取り戻していく。素敵なシンデレラストーリーでした。二人を結びつける出会いのエピソードも良かったです。2023/11/15
あつ
1
★★★2024/02/20
八朔
0
初読2023/09/20