聞き書き・関東大震災

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聞き書き・関東大震災

  • 著者名:森まゆみ【著】
  • 価格 ¥2,200(本体¥2,000)
  • 亜紀書房(2023/09発売)
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  • ISBN:9784750518091

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内容説明

〈 100年前の9月1日、町は大きく揺れた 〉
そこに暮らす人びとは、どのように生き延び、記憶したのか。
人びとの声と文学者などの日記から振り返る関東大震災。

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〈 1923年に起きた関東大震災から100年 〉
著者が地域雑誌『谷根千』を始めたころ、町にはまだ震災を体験した人びとが多く残っていた。
それらの声とその界隈に住んでいた寺田寅彦、野上弥生子、宮本百合子、芥川龍之介、宇野浩二、宮武外骨らの日記など、膨大な資料を紐解き、関東大震災を振り返る。

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「災害は忘れた頃にやってくる」── 寺田寅彦

「東京の火災いよいよ猛に、一望大いなる熔鉱炉を見るが如し。田端、日暮里、渡辺町等の人人、路上に椅子を据え畳を敷き、屋外に眠らんとするもの少からず」── 芥川龍之介

 * * *

地震の当日、人々はどのように行動したのか、その後、記憶はどのように受け継がれているのか。
小さな声の集積は、大きな歴史では記述されない、もう一つの歴史でもある。
そこから何を学ぶことができるのだろうか。

《東京大学名誉教授、元東大地震研究所長の平田直氏のロングインタビュー掲載》

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【目次】
■序言………災害は忘れた頃にやってくる──寺田寅彦
■第1章……一九二三年九月一日
■第2章……一夜が明けて、九月二日
■第3章……本所から神田、浅草など
■第4章……震災に乗じて殺された人びと
■第5章……救援──被災者のために
■第6章……震災で変わった運命
■第7章……帝都復興計画
■第8章……今までの災害に学ぶこと

■正しく怖がり適切に備えるために──東京大学平田直名誉教授に聞く

〈コラム〉
■林芙美子──根津神社の野宿
■藤沢清造──小説家のルポルタージュ
■宮武外骨──『震災画報』でいち早く知らせる
■宮本百合子が二〇代の作家がつづった関東大震災
■永井荷風──江戸と明治の終わり

■あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

fwhd8325

64
私の父は大正9年生まれでしたので、3歳の時に震災に遭っています。残念ながら、震災のことを聞いた記憶はありません。この著書の中には同年代に方々の証言が綴られています。吉村昭さんや佐藤冬樹さんの関東大震災とは、違う観点のように感じます。実際に震災を経験したアタの証言は説得力があります。100年を経て、現代にも活かさなければいけない教訓も語られています。100年は記念ではなく、事件を風化させないための時間なのです。2023/10/26

モリータ

11
◆2023年9月亜紀書房刊。著者は1954年生。本書は「24号の特集を中心に、『谷根千』刊行中26年間に聞いた関東大震災の経験を再編集し、並べ替えてみた」もの。「既存の書物からも、現在の台東区、文京区に関する部部分は引用」している。証言者の名前、震災に遭遇した場所、生年もできる限り記載(序言、13頁より)。コラムで、同地に関係のある著名な作家の文章(林芙美子、藤沢清造、宮武外骨、宮本百合子、荷風)も取り上げている。◆章立て:⑴1923年9月1日 ⑵一夜が明けて、9月2日 ⑶本所から神田、浅草など(続)2023/11/07

どら猫さとっち

7
関東大震災の発災から、今年で100年を迎えた。もう一度改めてこの大震災のことを知っておこうと思い、本書を読んだ。体験した人たちの生々しい被害の情景。朝鮮人や中国人、日本人をも含む虐殺、救援から復興まで、著名人の体験談や膨大な資料から、事細かく記したもうひとつの歴史書。東日本大震災を経て、改めて100年前の災害の恐ろしさを感じさせる。平田直氏のインタビューも貴重だ。2023/09/30

読生

2
まさに歴史を変えた地震。 それは現代の東日本大震災も同じでしたけどね。 明治時代の地震が、遠く太平洋戦争にも影響し、もちろんそれは現代にも影響を及ぼす。 過去の出来事みんなそうなんだけどね。 それにしても、いつの時代もデマは悪質で、そして人々は簡単に騙される。 情報が手に入りやすくても入りにくくても、やっぱりデマが蔓延ってしまうのね。2023/10/21

kurousagi

1
震災にまつわる広範囲な聞き書きで労作。上野動物園の象が生きているのに「地方紙では射殺されたと報じられた」という話といい、なんで人間て妄想まき散らすんだろうか2024/01/05

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