講談社文庫<br> とにもかくにもごはん

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講談社文庫
とにもかくにもごはん

  • 著者名:小野寺史宜【著】
  • 価格 ¥825(本体¥750)
  • 講談社(2023/09発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065324301

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内容説明

わかるよ、みんないろいろあるけどさ――。
ほら、あたたかいごはんを食べれば、きっと元気になれるはず!

子ども食堂を舞台に、市井の人々の生きづらさと希望を描く、読んで「美味しい」老若男女群像劇の傑作。


営業時間は午後5時から8時まで。
亡き夫との思い出をきっかけに松井波子が開いた「クロード子ども食堂」。
スタッフは、夫とうまくいかない近所の主婦や、就活のアピール目的の大学生。
お客さまは、デートに向かうお母さんに置いていかれる小学生や、娘と絶縁し孤独に暮らすおじいさん。

子どもも大人もお年寄りも、みんなまとめていらっしゃい!
うまくて泣ける、心温まる絶品群像劇!

目次

午後四時 こんにちは 松井波子
午後四時半 おつかれさま 木戸凪穂
午後五時 いただきます 森下牧斗
午後五時半 ごちそうさま 岡田千亜
午後五十五分 お元気で 白岩鈴彦
午後六時 さようなら 森下貴紗
午後六時半 ごめんなさい 松井航大
午後七時 ありがとう 石上久恵
午後七時半 また明日 宮本良作
午後八時 初めまして 松井波子

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

bura

75
「とにもかくにもごはんを食べてもらう」子ども0円おとな300円、ごく普通の町にあるボランティアの「クロード子ども食堂」。主催者の波子は仲違いしたまま事故死した夫の言葉を思い出し食堂を始める。近所の小学生、ホステスの母子、娘に縁を切られた老人、そしてボランティアに集まる人々。午後4時から8時まで。食堂の時間と共に語り部が変わりながら、それぞれの言えなかった「思い」が伝えられていく連作短編。作者の人との繋がりを描く術が相変わらず素晴らしい。辛さを乗り越えた先の温かさが嬉しい。心に「おいしいごはん」を頂いた。2024/02/18

カブ

48
優しく、ホッとできる子ども食堂「クロード子ども食堂」。近所の小学生やホステスや一人暮らしの老人、子どもだけじゃなく大人もお年寄りもやってきます。限られた予算であたたかい食事を出せるように工夫した献立が美味しそう。2023/11/01

レモン

39
こども食堂を始めた女性とボランティアスタッフ、利用者や周囲の人々が織り成す群像劇。フィクション的な終わり方ではあるものの、こども食堂を必要としている子の救いになりました風のありがちなまとめ方ではなく、淡々と進行していくのが良い。波子の考え方はとても素敵で見習いたい。牧斗の母親も側から見ていると眉を顰めがちな言動をしているが、彼女なりに息子を想っていることも伺え、人間は一面だけで判断できないと改めて気づかされた。日常の延長に当たり前のようにこども食堂が溶け込む地域が増えていきますように。2023/12/05

ともくん

36
クロード子ども食堂。 六人に一人の子どもが貧困世代の日本で、子どものお腹を満たそうと努力する食堂。 集まる子どもも、働くスタッフも、事情は様々。 とにもかくにも、ご飯を食べないと始まらない。 美味しくて、温かいご飯を。2024/03/16

mayu

34
うわぁ〜良かった。余韻でじんわりじんわり温かい気持ちが広がっていく。波子さんが始めたばかりのこども食堂で働く人や訪れる人達の連作短編集。貧困や家庭の問題に深入りするでもなく、とてもフラットな波子さんが素敵だ。ボランティアとして働く人、訪れる人達にもそれぞれ送る生活に色々ある。決して大袈裟ではないリアルな生活。大きな事が起こる訳でない、こども食堂の1日。でも内側では大きな大きな温かい変化が繋がっていく。確かに「ありがとうは言ったもん勝ち」そう思う。あぁ、良い本読んだなぁ〜と余韻が残る一冊。2023/09/21

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