- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
忌野清志郎の元マネージャーによるリアル清志郎伝。中学生の頃、テレビで見て以来熱烈なファンになり、ついには所属事務所に入社。衣裳係、マネージャーとして音楽活動を支えた著者が、40年間見つめてきた清志郎の素顔を愛情溢れる言葉で回想する。清志郎直筆の手紙やイラストに加え、文庫化に際して清志郎亡きあとのエピソードをボーナストラックとして収録する。
目次
プロローグ──ステージ衣裳/第一章 理解者/私の好きなおにいさん/ちいさな冒険/初めてのライブ/『シングル・マン』の衝撃/ライブハウス/最前列/成人/爆発/第二章 開かれた扉/就職活動/とまらないツアー/極上の一瞬/第三章 舞台袖/即出/ビデオ鑑賞会/バラの花束/マネージャー就任/プラッシー/天職/失敗/第四章 パンドラの箱/禁断の果実/来日公演/彼女の笑顔/からすの赤ちゃん/高圧電線/発売中止/明星即席ラーメンのうた/放送禁止/第五章 ロックン・ロール・ショーはもう終わりだ/空中分解/カオス/清志郎とチャボ/無期限活動休止/第六章 サヨナラはしない/青い空/ピンチヒッター/エロ本/ナンバーワン/ベストドレッサー/7足のブーツ/顔写真/幸せ者/終章 お別れは突然やってきた/あふれる涙/位牌/ボーナストラック/リンコさん/エピローグ──忌野清志郎ランドの日々/ちくま文庫版エピローグ──ラスト・ショウ/もうひとつのボーナストラックをあなたに 竹中直人/参考文献
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
fwhd8325
70
ラジオから流れてきた「トランジスタ・ラジオ」を聴いた時の記憶は今でも覚えている。音だけでなく、詞が身体の中を走ったような感覚だった。バンドの名前はRCサクセション。初めて聴いた名前だったが、その瞬間から忘れられない名前になった。完全メジャーではなく、むしろロッカーとしてのアナーキーさを頑固なまでに守り続けた。文庫版に登場する原宿の喫茶店も偶然出会った店だった。すでになくなっていることがわかっていながら読んでいるけど、今も活躍しているように感じた。2023/04/08
kawa
34
そうか~来年でもう清志郎没後15年か。時の経つのが早くて…。本書に刺激されて記憶をたどると、70年代・古井戸から80年前後ブレイク直前のエレキセット・RCとの出会いまで何度ライブ(リードギターが春日博文氏だったのもあったなあ)をみたことか。10~30代のわが音楽遍歴の忘れがたいひとときを懐かしく思い出す。猛暑の昼下がりソファーに寝っ転がって眺めつつ、最高の盛夏読書タイムを提供してくれる本書にサンキューですね。(一万円選書「イワタ書店」店頭で購入)2023/08/09
venturingbeyond
32
ボスへの愛が溢れすぎている。ファンからスタッフへと、長く近くで活動を共にした人の追憶と追悼の一冊。巻末の竹中直人の「ボーナストラック」も、著者と同じく長年のファンであり同士でもあった人からの追憶と追悼の小編となっています。頭の中に名曲を流しながら読んでもらいたいところ。もちろん、BGMで実際に流しながらでもOKです。2023/04/21
タルシル📖ヨムノスキー
30
RCが好きすぎて、単なるファンから衣装係、そしてマネージャーにまでなってしまった著者が語る等身大の忌野清志郎の話。先輩の影響もあってバンドスタイルになってからのRCはかなり聴きました。アルバムの発禁騒動も、タイマーズがNHKーBSの生ライブ番組中に、♫明星即席ラーメンの歌♫を歌った事もはっきり覚えています。忌野清志郎という人はとにかくやることなすこと飛び抜けた人だった印象。でもこの本を読んで感じたのは繊細でどちらかといえば無口。2009年のお別れの会での甲本ヒロトさん、竹中直人さんの弔辞が忘れられません。2023/09/14
阿部義彦
22
ちくま文庫新刊RCサクセションの元マネージャーの片岡たまきさんによる忌野清志郎とのかけがえのない濃厚な日々の記録。ほぼ私と同じ歳ではないかと思いますが。中学時代に一目でRCに惚れ込んで渋谷のライブハウスまで音楽を聴きに行き、事務所に人を募集して居ないかとしつこいくらいに電話しまくる。同じロック好きの私もこの情熱には頭が下がります。清志郎もこんな情熱的なマネージャーと巡り会えて幸せだったと思います。糸井重里さんやビックリハウスの『ヘンタイ良い子祭り』など私の青春と丸かぶりで愛のある文章、そしてイラストに涙。2023/03/25