新潮文庫<br> あしたの名医―伊豆中周産期センター―(新潮文庫)

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新潮文庫
あしたの名医―伊豆中周産期センター―(新潮文庫)

  • 著者名:藤ノ木優【著】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 新潮社(2023/09発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101046518

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内容説明

産婦人科医の北条衛は、伊豆中央病院に異動を命じられた。予期せぬ都落ち、しかも鬼の老教授が医局を支配していると聞く。着任早々、その教授と手術を行うはめになった衛。彼は、地域の命の砦を守る重責を感じつつ、個性ゆたかな先輩医師に学びながら成長してゆく。激務に疲れた衛に活力を与えるのは、伊豆半島の海と山の幸だった。現役医師が描く、興奮と感動の医学エンターテインメント。(解説・杉江松恋)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hiace9000

119
現代医学の最先端に立ちたい希望を持った若手医師・北条衛が命じられた赴任先は、本院から遠く離れた通称「伊豆中周産期センター」。専門外の産科、さらに不穏な噂と悪評しかない伊豆中での新たな医師生活が始まるが…。現役医師アンソロジー集の一編で知った藤ノ木さん。一気に魅了され本編を手に。6編の連作短編それぞれが温かく、おいしく、そして清々しい。珠玉の最終編へとつながる流れの中で、青年医師の人と人の間で得る葛藤と迷いを描き、新たな生命と卑小な自己に向き合いながら成長していく様を見事に活写。心揺れる感涙場面多々。是非!2024/11/23

ナミのママ

87
伊豆中央病院は天渓大学医学部の関連病院、総合周産期母子医療センターを抱えている。この産婦人科が舞台。主人公は大学病院で腹腔鏡手術を専門としていた入局5年目の北条。エキスパート目指していたはずが突然の異動命令、さらに異動先の評判はあまり良くない。6話からなるストーリーは医師の成長がメインなので患者側の心理面は少なめ。手術の場面の緊迫感はさすがに現役医師の筆力。さらに伊豆の美味しそうな食べ物がこれでもかと出てくる。若い医師の奮闘にこちらまで熱くなり応援した。(2023年度北上次郎オリジナル文庫大賞)2024/08/08

yukision

72
産科救急に特化した医療センターが舞台の医療系お仕事小説。主人公の北条衛は東京の病院で腹腔鏡を専門としていたが,突然伊豆のセンターに異動を命じられ,東京とは全く違う医療の現実を突きつけられる。シビアな医療現場の場面とご当地グルメの和やかな場面のメリハリが効いて読みやすい。最後になるほど引き付けられて,うるっとする場面も。いい本だった。2024/09/20

はつばあば

55
伊豆の周産期センターが舞台。と言っても地理の苦手な私、え~どこやった?静岡県ってこんなに広かった??。周産期センターって何よ??。??から始まったこの本、美味しい食べ物がわんさか登場で地図とにらめっこしながら読了。そう言えば何年か前少子化で産婦人科が軒並み廃業とかありましたねぇ。名医になるまでどれだけ研鑽すればいいのでしょう。高齢の三枝教授が独裁者の名前をつけられる程、行政や医療は中央集中型、東京でなければ進歩的ではないようですが、パソコンやスマホと同じ。基礎ができていないのに新しい物好きでは・・2023/12/06

drago @名人戦堪能中。

50
天渓大学(順天堂大学がモデル)附属病院の産婦人科の腹腔鏡専門医・北条衛は、系列の伊豆中周産期センターに不本意な異動を命じられ、しかも少ない医師での過酷な現状を目の当たりにする…。 ◆北条が戸惑いながらも成長していく姿が微笑ましい。 ◆ベタな展開ではあるが、目頭が熱くなった。 ◆地方の産科医不足は、本当に深刻。青森県内も、人口5~6万人の中堅市ですら産科がなく、車で1時間ほどの大きい都市に通わなければならないのが現状。人口減少に拍車がかかりそうだ…。 ◆藤ノ木氏の別の作品も読んでみよう。 ☆☆☆☆2024/10/22

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