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内容説明
ケインズの意志を継承し積極的な財政政策を支持したサミュエルソンと、自由と市場の力を信じたフリードマン。政治的立場を異にし、対照的な学説を掲げながらも、共に現代経済学の礎を造りあげた二人のノーベル経済学賞受賞者の生涯を余すところなく描き切る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
93
経済学における大家の二人サミュエルソンとフリードマンの理論やその論争を彼ら自身の経歴などを交えながら説明してくれています。二人の著書はかなり学生時代に読んだものでした。二人ともユダヤ人ですが、サミュエルソンはかなり裕福な学生生活を送ったようですがフリードマンは苦労してアルバイトなどをかなりしたようでした。私は知りませんでした。逆のような気もしたのですが。政治との絡みなどを交えてかなり克明に当時の状況を活写してくれています。私には楽しい読み物でした。2024/04/22
Yuki2018
8
20世紀後半の経済論壇を異なる立場からリードした二人。サミュエルソンは市場より民主的プロセスを重んじるリベラルな立場。一方のフリードマンは小さな政府と個人責任重視のリバタリアンである。感想として極端な主張は得てして正解ではない。ウォール街が自由に振る舞った結果が金融危機だったのは確かで、フリードマンはやはり市場を信頼しすぎだ。一方で政府プログラムを押し通す浪費家が非効率を押し付ける社会を招くこともあり、そこから社会主義への距離は近い。どちらかに偏らない中道主義と適度な規律こそ重要であるが、それが難しい。2023/11/30
Stevie G
5
学生の時、教養課程ではサミュエルソンが必修だったし、フリードマンの「選択の自由」はゼミで読まされました。株価、金利、為替、失業率、なんでもアメリカの状況が世界の経済を決めてしまうのは、経済規模が大きいからか、米ドルが基軸通貨だからか。学生の時に経済学にもっと興味を持って、時間をかけていれば、日銀に就職したり、経済学者になって、グラフ作ったり文章書いたりして、テレビの経済番組で気の利いた事言ったりできたかな。やっぱりどうも面白くなさそうで、多分飽きてしまったでしょうね。2024/08/04
chiro
4
サミュエルソンとフリードマン。同じ時代を生きた経済学者の主張が果たしてどちらがより妥当なものとして今に至っているかを評伝の形で伝えている著作。二人の名前を耳にすると圧倒的にフリードマンの影響が大きく作用していると思いがちだがそれはアメリカという国が持ち続けているスピリットに適合している事が大きのだと思う。結果としてはFRBにしても国家としての施策を講じる際にはサミュエルソンを選んでいた事はまさにこの本に描かれている通りである。2024/01/01
yes5&3
3
同世代の経済学者二人の生い立ちや政策への関与の伝記的叙述なので経済理論の知見がなくても楽しめる。裕福な支援と学費に苦労した学生時代、大恐慌の教訓からインフレと失業率への経済政策。学派の違いのみならずサミュエルソンの総括的な態度対フリードマンの貨幣数量説の徹底ぶり。ただし、強硬かつ単純な?理論はニクソンに採用されず、チリや英国サッチャー政権に影響が及ぶも失敗。レーガンから親子ブッシュを経て、リーマンショックを見届けずに没す。長年の盟友として人生の最後に書簡を交わすエピソードが存在するというのが物語的2024/04/27
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