内容説明
後世に語り継がれる伝説の女官吏「黒猫金庫番」こと蔡月花。彼女は今猛烈に困っていた。
後宮費の半減か、戸部尚書の柏偉光との結婚か。
海千山千の後宮妃たちを相手に半減は難しく、仕事が楽しいので結婚はまだしたくない。
さらに追い打ちをかけるように「皇帝が月花を妃にしようとしている」という噂が流れ、妃たちから嫌がらせをされる。
そんな中、若い妃が井戸に落とされる事件が起こる。
月花は容疑者にされ後宮は不穏な空気に包まれるが……。
「一銭を笑うものは、一銭に泣くのよ!」
身に振る火の粉は自分で払う、黒猫金庫番の伝説は、まだはじまったばかり。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
22
後宮費の半減か戸部尚書の柏偉光との結婚かを迫られる、伝説の女官吏「黒猫金庫番」こと蔡月花。更に追い打ちをかけるように「皇帝が月花を妃にしようとしている」という噂が流れる第二弾。ただでさえ海千山千の後宮妃たち相手に経費半減は前途多難で、そこに事実無根の思わぬ噂が流れて、さらには若い妃が井戸に落とされる事件や後宮内で起きた食あたりまで疑われたりと、とんだ誤解から悪意に振り回されて本当に大変でしたね…。一石二鳥の不満解消案を出した月花も流石でしたけど、さりげなく既成事実化した柏尚書も抜け目なさも光っていました。2023/10/24
はなりん
14
シリーズ第2弾。後宮の主計官として経費半減するか戸部尚書の嫁になるかの2択を迫られている貧乏令嬢の月花。皇帝に気に入られ妃嬪になるのでは?との噂から事件に巻き込まれる。前向きな性格と観察眼で事件を解決していくので、安心して楽しめます。柏尚書がぐいぐいくるので2人の仲もどんどん縮まってきて、陥落寸前で、こちらも楽しめます。貴妃と公主、新たな白猫宦官など、魅力的なキャラが出てきて続きも楽しみ。2023/11/04
色素薄い系
4
前回より面白くなっていたと思います。落ちた銭の種類を音で判別とかさり気なくヤバイ特技をカミングアウトした月花。後宮では皇帝からやたら目をかけられていると勘違いから始まった事件に巻き込まれるもめげずに職務を全うする姿は良かったと思う。その姿勢を認めてくれる人が味方になってくれたし。かけられた疑いを晴らす事に成功したけど柏尚書は完全に外堀埋めて来ましたね。まぁ月花も柏尚書に対しての好意を認めたからもう外堀も何もないかもしれないけど。2023/10/31
菊地
3
「〇〇できなければ結婚」という条件で、結婚を盾に無茶ぶりを押し付けられるシチュエーションにはやはりモヤるところがある。2023/09/06
よっしー
2
月花はぶれないところが良いね。嫌がらせで色々仕込まれてたのを、偶然にもケチケチ精神で躱していたのには笑った。2023/10/15