内容説明
養老孟司が「脳」から人間をあぶりだす!
解剖学の第一人者が「脳」から考察した人間の生きざま。
生と死、言葉と文化、都市とメタバース……すべての「現実」は我々の「脳」が決めている!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きょん
6
なんと自分が新人だった頃に仕事でかかわった講演会でのお話しが含まれている本だった。感慨深い!その時から言われていた、生老病死(自然)が忌むべきものとなり、それらを徹底的に排除し都会化された日本。この世界は脳で考えたものを表出させたもので、身体感覚が全く失われた世界。まさに今のメタバース、バーチャルリアリティを言い当てている。本当に求めているのは身体の動き、生の、一筋縄ではいかない自然を受け止めること。こうやってズバズバと理科系の方に論理的に解説してもらうとすんなり腑に落ちるんだよなぁ。2023/09/11
はな
1
脳は何かを現実と認める存在。章のタイトルを見返し、そういう意味かと。 わたしの現実 そのものだけにこだわる必要はないのかもなど、めぐらせながら読む。 好き嫌いはバイアスなのか。 学問っておもしろい。 2024/02/17
Mマジパン
0
養老孟司先生の講演集。お名前を見ると買ってしまう自分には困ったものだ。例によって題名(編集者が考えた?)からは中身がわからない。しかし平易な語り口で独特のギャグにフフフと笑いながら読み進めると、だんだんわかってくる(ような気がする)。巻末の初出一覧でどんな聴衆に向けたものか知ってから読むと理解しやすいと思う。2024/03/13