内容説明
ロシアを従え、グローバルサウスを懐柔し、アメリカの向こうを張って、日本への攻勢を強める独裁国家。狙いを定めたターゲットはありとあらゆる手段で籠絡、法の不備を突いて深く静かに侵略を進め、露見したら黒を白と言い張る謀略の実態と大きく揺らぐ中国共産党の足元を確かな取材で看破し、「不都合な真実」を剔抉する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ランラン
11
著者は繰り返し日本の危機対応の意識と能力の増強を述べています。それくらい今の日本は平和ボケしている証かもしれません。中国の防衛予算は日本の4倍にもなります。中国、ロシア、北朝鮮と危険な国が日本の周辺にいることの意識は常にもつ必要性とマスコミの役割は大きいと感じます。2023/11/04
KF
5
図書館で偶然に目にして借りてきました。日付が変わって三日目ですが、簡単に読み終えました。 雑誌の連載を集めて書籍化したものであり、第一章から暫くは「古い話」と感じざるを得ませんでしたが、支那を明快に「向こう側」と見做し、ロシアと同列に罵ります。一方で日本の世論の甘さを嘆き、更に米国の物足りなさも嘆いています。 世論の甘い日本にあってこの書籍を読むと支那の危険度を痛感しなくてはならないし、臺灣の危機=日本の危機である事も意識しなくてはなりません。 櫻井さんは「目を覚そう!」と訴えているわけですね。2024/04/26
Kolon
3
著者のコラムをまとめた本だろう。 中国に対する危機感で溢れている。 この危機感がどれだけの国民に共有されているかは心もとない。 日本には未だ中国や共産思想にノスタルジーを感じている人たちが少なからずいる。 共産主義独裁国家に共感を覚える人たちの感覚そのものが理解出来ないが、多分それは宗教に近いのだろう。 そう言う意味で、著者の警告に耳を傾けられる人たちは理性的であると言えよう。 やがてそこにある危機を無視出来ない時代がくれば議論の余地は無くなる。2024/03/07