創元推理文庫<br> 久遠の島

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創元推理文庫
久遠の島

  • 著者名:乾石智子【著】
  • 価格 ¥1,300(本体¥1,182)
  • 東京創元社(2023/07発売)
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  • ISBN:9784488525156

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内容説明

〈久遠の島〉そこは世界中のあらゆる書物を見ることができる不思議な場所、心から本を愛する人のみが入ることを許される楽園だった。あるとき、ひとりの王子が島を訪れた。魅力的で、島を守る氏族の少年ともすぐに打ち解けたが、その真の姿は強欲で身勝手で目的のためなら手段を選ばない人物だったのだ。そして彼の野心が島に悲劇をもたらした……。書物の護り手である氏族の兄弟がたどる数奇な運命とは。連合王国フォト、呪法の国マードラ、写本の都パドゥキアを舞台におくる、著者のデビュー作『夜の写本師』に連なる本の魔法と復讐の物語。/【目次】久遠の島/テズーとヨーファン/あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぐっちー

17
只今、年表順に再読中。最後の一文だけは刊行順に読んだ人が噛み締めることができる歓びだけど。前々から悍まし過ぎて気になってたマードラの死体を使う呪法もガッツリ出てきた。眉を潜めるしかない技も、当人たちには日常茶飯事で、私たちの常識の中にも外部から見たらびっくりするような事はあるかもしれない。また、一つの魔法の誕生(技術の開発)は先人たちの積み重ねた知識や技に、新たな息吹を加える事で出来るものだとも。たとえそれが復讐の黒い花がきっかけだったとしても。ヴィニダルの歩んだ旅路が壮大で、ため息が出る。2023/11/12

Chikara Tonaki

16
オーリエラントシリーズで久々にワクワク出来る作品でした。特にパドゥキアで集合する流れが見えた時にはニヤニヤしながら読んでおりました。「夜の写本師」という呼び名が現れるようになったエピソードなんですが、カリュドウが出てくるのはこの後1000年以上経ってからなんですよね。ああ、1作目をまた読み返したくなって来ました。 あと、こんなに何度も巻頭の地図を見たのも初めてかもしれません。2023/08/20

ゆうこ

12
自分の故郷と大切な家族、島の仲間をたった一人の欲のために失ってしまったヴィニダル・ネイダル兄弟とシトルフィ。ヴィニダルに呪符の書き方を教え、写本師になることを勧めたバリニウスがいい。『おまえが相殺の護符を入れてくれたから、憎しみから解放されたのだ、坊主』将来自分に何が起こり、その時ヴィニダルを次の世界に送ることを考えてくれた魔導師。本の島『久遠の島』で身につけた知識は時に身を護り、人を助け、生きていく道を照らす。欲を掻くものは身を滅ぼず。いい本でした。2023/10/27

みゃお

9
一気に読んでしまった。 この世界を感じられることが、幸せ。 メインキャストが3人だったので、ちょっと忙しい感じが あったものの 起伏にとんだ人生でした。 最後の一言で、”夜の写本師”読み返そうかと。2023/09/26

akubi@中四国読メの会参加中

9
島が沈んでからなかなかうまくいかない人生に兄弟や氏族たちが挫けず長い年月を掛けて再生する話に切なくなったりワクワクしたり~相変らず好きな世界観。2023/08/23

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