創元推理文庫<br> ウェッジフィールド館の殺人

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創元推理文庫
ウェッジフィールド館の殺人

  • ISBN:9784488286088

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内容説明

ジェーンは英国の領主屋敷(マナーハウス)に滞在していた。いっしょに旅行している叔母が館の主である男爵とかつて恋仲で、ふたりのあいだに生まれた娘が男爵の養女になっていたのだ。ある晩、館の使用人が主の車を運転中に事故で死亡。車を調べてみると、ブレーキに細工されていたことがわかる。娘の身を心配する叔母に頼まれたジェーンは、折よく館を訪ねてきたレドヴァースと事件を調べはじめる。だが、ジェーンが操縦を教わっている複葉機の部品が壊されたり、怪しい人影が目撃されたりと不審な出来事が続き……。アガサ賞最優秀デビュー長編賞受賞シリーズ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

W-G

302
一作目のレビューでは、この時代設定である意味がないというようなことを書いた。しかし、二作続けて読むと作者なりの狙いもあったのかと考え直した。あえて現代的な価値観をこの年代に落としこんで新鮮に見せたかったのかと。問題は、事件の本筋に上手く絡めて料理できていない点。そこが上手く噛み合った作品をものにできれば化けそうな予感もある。で、肝心の中身は、今回は『グリーン家殺人事件』を彷彿。犯人のとある行動や、仕掛けも何もないヴァン・ダインっぽい作風が原因。ミステリとしてもロマンスとしてももう少しがんばってほしい。2024/03/13

yukaring

63
英国の領主屋敷を舞台に若くして寡婦になった女性ジェーンが大活躍するコージーミステリ。『メナハウス』に続いて2作目だが前作よりもテンポがよく登場人物達のキャラもわかりやすくてサクサクと読みやすい。叔母の元恋人の屋敷に滞在中のジェーンとミリー叔母だが、館の使用人が車で衝突事故を起こして亡くなってしまう。そして警察の調べによるとなんとブレーキに細工が施されていた!誰を狙ったものなのか?館の人間関係に不穏なものを感じたジェーンは早速事件の背後について調べ始める。アクションありロマンスありの気楽に楽しめるミステリ。2023/09/14

タツ フカガワ

52
若くして寡婦になったジェーンと叔母ミリーが滞在するのは英国のヒューズ男爵のウェッジフィールド館。ある日ミリー叔母が発した言葉にヒューズ卿の使用人が激高、館の車で出てゆくが翌日追突事故で死亡する。それを知らせてきたのが前作でジェーンの相棒でもあったレドヴァースだった。まもなくブレーキに細工されていたことが判明、殺人事件として捜査が始まる。シリーズ第2弾も軽快なテンポで進み読み心地はいい。が、ミステリーとしては小粒になったような感じでした。2025/01/25

星落秋風五丈原

32
第一作『メナハウス・ホテルの殺人』は、夫を亡くしたジェーン・ワンダリーが、旅先で遭遇した殺人事件だった。第二作は館もの、とくれば、当然クローズドサークル内での密室殺人?と思うが少し違う。クローズドサークルであることは確かだ。ジェーンは英国エセックスの静かな田園地帯の奥深くにあるウェッジフィールドの領主屋敷に滞在していた。一緒に旅行しているミリー叔母が館の主である男爵ヒューズ卿とかつて恋仲で、ふたりの間に生まれた娘リリアンが男爵の養女になっていた。もちろんリリアンには両親の事は内緒だ。2024/10/08

みやび

14
2作目。ミステリよりジェーンの恋の行方がメインかもしれません。それでも1920年代のイギリス貴族の館の様子や、第一次世界大戦後に苦しむ元軍人たち、自立を望む女性の姿などは興味深いです。叔母さんがジェーンを所有物みたいに扱うのが苦手なんだけど、なにかあるのか…?次も読むかも。2025/02/18

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