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内容説明
「日本を破壊した男の軌跡」
2022年7月8日、安倍晋三元首相が銃撃され、
駆けつけた昭恵夫人に見守られる中で息を引き取った。
生前の安倍氏は、「日本を、取り戻す。」「アベノミクス」
「地球儀を俯瞰する外交」「改憲」などを掲げて支持を集め、
安倍政権は憲政史上最長(3188日)の長期政権となった。
一方で、モリカケサクラ問題をはじめとする、様々な疑惑が
曖昧なまま決定された国葬の賛否をめぐる議論に、安倍氏の遺した分断の
深さが見てとれる。
本書では、大衆社会の病理を観察し続ける著者が、検証可能な事実を基に
安倍晋三という政治家、ひいては人間の本質を明らかにしていく。
そこから見えてくるのは、安倍氏を支持し続けた私たちの社会の病だった――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
103
わたしは自民党支持者で、保守主義者なのですが、よくまあここまで書いてくれたと思っています。最初に政権を放り出したときは、週刊文集が政治資金規正法(母親からの金の受け渡し)を記事にしようとしたところ、小泉が飯島勲を使い文春記事を没にする代わりに身を引かせたことがありました。都合が悪くなると病気になります。また相手が弱いとなると徹底的にやっつけます(白川日銀総裁の辞任)。またマスコミは実体がないのにアベノミクスとおだてあげたりします。もっと他の人も書いてくれないですかね。2024/07/22
Lara
65
一部の応援団の言うところの「保守」でもなければ、国家観も持たず、成り行き上「総理大臣」を演じてきた。最も総理になってはいけない人だった。ただの「馬鹿」だったと、適菜収氏は、理論的に解明されている。2024/05/08
読特
60
最長の宰相を評する辛辣な言葉の数々。改めてあの時代を振り返る…TPP反対。消費増税阻止。就任前に期待したことは惨めなほどに裏切られる。10%増税が延期されたのはこの人のお陰という"神話”も今となっては怪しいもの。愛国と見せかける一方で米中ロに国を貢ぐ。その場凌ぎの空疎な言葉。語彙も少なく漢字も読めない。つなぎあわせれば矛盾だらけ。嘘と欺瞞の2822日。GDPシェアが下がり続けた7年8カ月。法治から人治へ。自分とお仲間だけのためにある統治を支え続けたのは安定した支持率。騙された”あなた”にこそ責任がある。2023/12/01
たまきら
41
痛烈な言葉、感情のこもった表現が痛快です。お友達らに愛され、神のように扱われた安倍晋三という「政治家」が日本に与えた数々のダメージを私は許せません。彼がしれっとその場しのぎで繰り広げたマナー違反な言動は、日本の価値観を大きく揺るがせました。著者の言葉に(言いすぎだよ)と思いつつも、間違っているとはみじんも思いません。この人を私が褒めるとしたら愛妻家だったことぐらいでしょうか。友人思いもあるのかな?地元の青年会でも仕切ってるぐらいが一番良かったんじゃないのかなあ。2024/05/02
阿部義彦
24
祥伝社新書、出たばかりです。適菜収さん、ブレません。SNSで安倍の失敗を批判すると「安倍さんは亡くなっているんだ。反論できない人を批判するのは卑怯だ」という人がいた。こうした特殊な思考回路の人が安倍を支持してきたのである。同じ事をドイツ人に言えば「バカは黙ってろ」と言い返されて終わり。私の時代からしても、最悪最低の総理大臣だと思います。村上春樹に習えば育ちで完全にスポイルされています。真面目に努力する事を放棄して嘘のつき放題。物を知らない、食事、例会等の作法も最低。子供のままのおぼっちゃまくん。吐気2023/07/07