内容説明
冷蔵庫の赤子、落ちてくる三つの首、蝶になった母親……黒き衣装の探偵・鏡見は、にわか助手のひなげしとともに怪事件に挑む。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
眠る山猫屋
55
ちょっと評価が難しい。好きだけど。“何か”と闘い続けて消息を絶った母の言葉に従い、黒屋敷に逃げ込んだひなげし。助けを求めた鏡見夜狐は怪奇探偵と名乗った・・・。『夢幻紳士』を彷彿させる鏡見、助手となるひなげしを軸に短い怪異譚が続く。冷蔵庫の胎児、落下する三人の少女の首、夢を侵食する鋼の羊。極彩色の蝶を操る少女神。そして全てを操る“白い女”。天秤に釣り合う依頼しか受け(られ)ない鏡見と、意外と活躍するひなげしのコンビネーションが良い。三冊くらいかけて物語を紡いでくれたら、尚良かったのにな。2024/01/05
ワッピー
33
失踪した母の遺した手紙により、「黒屋敷」を訪れた冬乃ひなげしは、黒ずくめの館の主・鏡見夜孤のもとで怪奇探偵の助手を務めることに。持ち込まれる依頼は、夜の獣を使う鏡見の対極にある獏つかいの白い女につながり、黒と白とは戦いつつ、回り回る舞を繰り広げる。怪奇と恐怖を期待して手に取ったものの、スプラッタな表現と人コワ系のストーリーに煙に巻かれた感があります。土俗と山の怪異話が好きなワッピーにはこのストーリーを読み解くにはやや教養が不足していたのでしょう。理解できる「その時」が来たら、あらためて読み直してみます。2023/09/17
よっち
32
〈異様の敵〉と闘った末に姿を消した母の言葉に従い、黒屋敷にいる黒ずくめの男・鏡見夜狐と出会った冬乃ひなげし。怪異専門の探偵・鏡見は彼女を助手として事件解決に挑む怪異連作ミステリ。「依頼が僕を探偵にする」そう話す鏡見たちのもとにもたらされる、冷蔵庫で育つ胎児、落下する三つの首、幻影で人を惑わす鋼の羊といった怪事の依頼。著者さんらしい世界観でしたけど、生活力は皆無でも怪事件を見事に解き明かしてゆく鏡見の手腕があって、孤独でも真っ直ぐでパワフルなひげなしがそこに居場所を見出してゆく展開はなかなか良かったですね。2023/07/11
ツバサ
10
話に乗り切れず。2023/07/28
芙蓉
10
面白かった。綾里けいしさんらしい作品だなあと思う。そしてうまく騙されてしまった。これは続編もあるのだろうか?2023/07/24
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