内容説明
偽りの「正義」に鉄槌をくだせ！
天才建築家・藤堂俊作設計の神宮ドーム球場で、二十九名の死傷者を出す火災が発生。管理責任を問う裁判は、判事と弁護士が刺殺され開廷不能の状態に陥る。
その裏に、事件隠蔽を目論む法務省公安の黒い影が。精神を病み休職中の検事・佐伯神一郎の脳内で突如「正義を為せ」と“神の声”が……。
ダンテ『神曲』に沿って展開する特異な事件に神の使徒が挑む特殊設定ミステリの極北。
（解説 宮澤伊織）
〈目次〉
序
豹の罪（自制喪失）
獅子の罪（異端と暴力）
狼の罪
終
解説 宮澤伊織
トクマの特選！
イラスト 田辺剛
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
風鈴
2
一読して、かなりジャンルを特定しにくい小説でした。神宮ドームで(現実の神宮球場の跡地に出来た設定)起きる事故を皮切りに色々なことが起こります。連想したのは京極夏彦さんの作品ですね。何か偶然がフッと入り込む感覚は非常に怖い。社会生活を送っていてもそうした感覚はあるので。2023/06/19
