内容説明
「この国、ちかごろ正義が足りなくないですか?」
警察小説史上、もっともオフビートな痛快作!
初文庫化
「北綾瀬の町がない。町がそっくり消えちまった!」覆面パトカーが遭遇した空前絶後の大消失事件。
立ち向かうは、綾瀬署窓際部署のボンクラ刑事七名。
自転車や下着の盗難──最底辺の事件を追っていたはずの彼らが、なぜかバブル期の日本を揺るがす大犯罪に遭遇してしまったのだ!
脇役人生にも一寸(ちょっと)の意地がある。忘れたはずの「正義」の二文字を胸に、ダメ刑事たちの痛快な戦いが始まる。
解説 貴志祐介
イラスト KENTOO
トクマの特選!
〈目次〉
プロローグ
第一話 自転車泥棒
第二話 ブルセラ刑事
第三話 デリバリー・サービス
第四話 夜も眠れない
第五話 人形の身代金
第六話 消えた町
エピローグ
あとがき
解説 貴志祐介
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
森オサム
28
舞台は平成二年、バブルど真ん中。作品の発表は平成十二年なので、バブル崩壊後当時を振り返り描かれた物語。プロローグが派手で、SAKURAと言う謎の人物の登場、北綾瀬の町がそっくり消えた!と言う何だか良く分からない壮大な事件、で始まります。そこからはリストラ寸前の刑事達がリレー形式で視点人物を引き継ぐ連作短編集、の様にエピソードが続くが、意外ときちんと繋がった長編作品でした。それぞれのキャラと事件を楽しみながら、冒頭の風呂敷がどう畳まれるか読み進むと、ホントーに著者らしい読後感。楽しく読めましたが、勧めない。2024/03/24
悪者みきこ
3
これは紙で読んだ方がよかったなあ。人の名前やエピソードがこんがらがって良さを減らしてしまった。本当に町が消失すると何故か思い込んでいたがトリック(というほどのこと?)だった。2024/04/16
おやぶん
2
綾瀬など知ってる地名が出てくるのでイメージつけながら読み進めました。荒唐無稽だけど無能とされる刑事たちの活躍が面白かった。2023/05/10
UPMR
2
昔ノベルス版で読んだはずだが全然覚えてなかったな。実際読み直してみると、あまりのB級感にそれも致し方なしと自己擁護してしまう。かといって別につまらないわけでは決してない。"喪失課"と揶揄されるお荷物部署に配属された底辺刑事達が、自転車泥棒やブルセラショップでの盗難などのしょうもない事件に関わっているうちに、いつの間にかとんでもない陰謀に巻き込まれるという連作長編で、連作を繋げる見事な伏線回収とその陰謀の"とんでもなさ"が、意図的なチープさによって同居する快作だ。底辺刑事達の底辺ぶりが本当に人間臭くて良い。2023/02/12
はんく
1
先ずは「実に面白く愉快だった」と言わせてもらいたい。本書はジャンルで言えば紛れもなく「警察小説」だ。人材の墓場なる部署が活躍するテレビドラマは数多作られてきたが本書もまた役立たずの人材(と言ってもテレビなら視聴率稼ぎに必要な綺麗な女性を加えるところだがそんな読者サービスはない)がまるで見本市みたいに揃っている。そんな偏屈でやる気のない刑事の集まる「失踪課」は解体が約束され何れは解雇される運命にあり陰では「喪失課」と揶揄されている。そんな彼らがか各々風変わりな事件に関わりそこでごっそり仕込まれた(続く)2024/12/27
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