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内容説明
美術作品を「買う」人の数が極めて少ない、地域の美術祭に地元の人が参加しない、そして何より、アートを絡めた事業がビジネス界に根付いていない。残念ながら、アートに関して日本は世界から「周回遅れ」である。アートという経済的・社会的なポテンシャルを秘めたものをビジネスへと落とし込むためには何が必要なのか。世界標準のアート産業を日本に根付かせるために活動する著者が、理屈と数字と事例を駆使して改革論を届ける。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sakanarui2
4
かなりニッチなテーマだけど、個人的な興味にピンポイントで引っかかってきた本。ビジネスパーソン個人に向けた「世界のエリートビジネスマン×アート(教養)」みたいな本は巷にたくさんあって、私も何冊か読んだが、「企業×アート」という視点の単行本はこれが初めてらしい。ジャーナリスティックな視点で書かれていて、事例やデータが豊富。企業とアートの関わりについて日本と海外の違いだけでなく、美術教育の問題、アートと地方とのかかわりについてなどにも触れていて、切り口に過不足がない。個人的に大ヒットだ。2024/05/24
yyhhyy
3
アマナでアート事業を担当していた著者の回顧録。海外のアート文化の浸透具合の紹介や、アートで富裕層顧客接待する企業の例、東川町のアートフォトフェスの紹介、コレクターへのインタビューなど幾つかのパートに分かれている。2023/11/11
YPG
1
家をリノベしたのでアートでも飾りたいのだが、どこで買ったらいいのか分からない。日本のギャラリーって確かに入りにくい。だから事業展開も限られるんだろうな。もっと、家族で行って食べたり遊んだりできるような場所があれば、いろんなアートとの接点ができて、新しい事業展開も見えてくるかも?2023/11/22
安土留之
1
「企業戦略とアート」を語っているのでなく、いろいろなアートフェア、企業の事例がカタログ的に紹介されているだけ。また、日本は美術館に行く人は世界一なのに、アート市場は世界の1%しかないと、全体として欧米礼賛の自虐的トーン。 日本の美術市場は発達していないけど、一方で美術館に行く人が多いということ、誇るべきことなのではないだろうか。美術品を「私有」や「投機」の対象にするのでなく、「公共財」として美術館で楽しむ日本。美術品を私有するのでなく、むしろ、美術館で楽しむほうがより知的な楽しみ方ないだろうか。2023/07/08
K
0
・企業の取り組み、アートフェア、アート教育などの情報の羅列。資料集という印象。 ・芸術に対する姿勢や社会的意義は、日本と欧米とでは歴史も異なるので、受容の仕方も異なっているのではと思う。2023/08/26