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内容説明
私たちの想像が及ばないほど広大な宇宙。その広さは無限大にも感じるが、はたしてそれは本当なのだろうか。また、この世界を支配する4つの力(重力、電磁気力、強い力、弱い力)はいずれも遠隔力であるが、とすると少し見方を変えれば、この宇宙に触れ合っているものはなく、0もまた存在しないのではないだろうか。0と無限大にまつわる素朴な疑問。そんなシンプルながらも深淵な問いに、天文学者が果敢に挑む一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
原玉幸子
16
4つの力、17種類の基本粒子、プランク定数、ダークマターやダークエネルギー、絶対温度等々、(4つの力が「遠隔力」であるのは初めてでしたが)其々を詳しくは知らなくても、何となく何たるやは知っているので、宇宙に関する知的アップデートとは違い、新味に欠ける印象となりました。敢えて言えば、アキレスと亀のパラドックス等、数学の切り口で宇宙を語る「物語」でしょうか。一言で纏めるなら、「宇宙に瞬間はなく、時間は揺らいでいる」。ふーん、成程。(◎2023年・夏)2023/07/22
HaruNuevo
15
宇宙論、素粒子論の基本を『無限大』『ゼロ』という斬新かつ比較的わかりやすい切り口で論ずる、意欲的な教養新書。ほぼ数式無しで、宇宙論と素粒子論の入り口から索引を眺めることが出来る。 ゼロはなく、無限大もまた無い。プランク定数の定性的な意味を少し理解することが出来て、とても面白かった。 『無限大』『ゼロ』を軸にしつつ、発散しない程度に話題はを拡張しながら、読者を飽きさせることがない。2023/09/28
はとむぎ
11
神様は数学者だが、0と無限大は嫌いだと。そして永遠も。 面白い本でした!2023/10/23
onasu
8
宇宙の広がりが470億光年だというのが初見で、その他、絶対温度、4つの力と量子のふるまいなどをなぞれましたが、文系脳にはハードルが高過ぎでした。2023/08/30
リットン
8
ウロボロスの図が印象的で、宇宙のようなマクロな世界と原子より小さいミクロな世界が一周回って繋がっているというのは面白いなと思う。ウロボロスの図なんて、ハガレンで出てきたくらいの印象しかないけど、もともとそういうものだったのか(笑)。ゼロと無限大は遠いようで近い存在なのかもしれない。でも、ゼロはありふれたもののように見えても、実際にこの世界、この宇宙において実在はしないものなんだっていうのもまたなんか面白いな。ゼロで割ってはいけないって、基本知識だけど意味するところは深そうだなぁ。2023/07/07