内容説明
焼物商を介し、お美羽が仕切る深川の長屋に畳職人が住み始めた。人は好い。だが職を偽っている噂があり、お美羽が調べると、本当は茶人だった。不信感が募るなか、今度は焼物商が死因不明で亡くなり、茶人は失踪。そんな時、茶人を慕う智之助という鳶が長屋を訪ねてくる。智之助は二枚目で実直。お美羽は彼に惹かれつつ、ともに茶人を追うが......。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
fuku3
23
2023.8.12読了。シリーズ第6弾。又秀と云う元畳職人が入舟長屋に越して来た!物腰も柔らかく金払いもいいのだが!どうも怪しいのでお美羽が調べると!庭田露風と云う茶人で茶器の真贋詐欺事件に係りが有り!この長屋に身を隠す為にやって来た!露風を介した美濃屋の主人が不可解な死を遂げ、露風も行方知れずに!そこに智之助と云う二枚目が現れ!露風の不肖の弟子だと云う!お美羽と智之助は露風の行方と詐欺事件の真相究明に奔走!毎度のパターンで分かってはいるがお美羽が可哀想!破局の理由も毎回よく考えつくな!お美羽に幸あれ!2023/08/12
み
17
さくさくと♪この作家さん、男子の素性の センスが良いですね、まさかの正体でした。このまま、お美羽さん青木さんの手下になれば良いような。2025/03/24
練りようかん
13
第六弾。新しい店子は冒頭から金銭トラブルの匂いがして大丈夫?と心配。美羽だけでなくあちこちであやしむ声。周囲もお美羽的見方をするようになったのか、捜査網の仕上がり具合が愉快で着々と進む聞き込み。上からの情報も今回はスムーズで、というのも一度蓋をした事件だけにお美羽に暴かせようという魂胆が透けて見えて、お役人の手下になりかけてるのが面白い、六作までくるとこうなるかとシリーズを追ってきた満足感があった。ゆるい密偵・お美羽と切れ者山際のコンビ、美男に対し不信感がわくのも安定の流れで最後まで良かった。2024/09/25
ごへいもち
12
お美羽をはじめとして今風過ぎだけど安心して読める。表紙絵イマイチ。次はまだかな~2023/09/17
きょん
11
新しい店子が職業を詐称していた事をきっかけに、背景を探り始めるおみわたち。名物茶器の詐欺事件とやや小粒な事件ながら見事に解決。しかし今回出会ったいい男とも縁がなさそうで何とも気の毒。2023/06/25