内容説明
捜し物屋を営む血の繋がらない不思議な兄弟、和樹と白雄。和樹は所長で小説家。白雄はスタッフでマッサージ師で冷血な能力者。二人のもとに居候している芽衣子は、マッサージ店で受付のバイト中、お客さんで地下アイドルの由香から、大切な自転車を盗まれたと相談を受ける。芽衣子達は捜し物屋に自転車捜しを依頼するが、和樹が犯人の恨みを買ってしまい……。一方で和樹は、義弟・白雄の実父らしき存在にも悩んでいて――。白雄の出生の秘密が明かされる、ドタバタ事件簿第三弾。大人気シリーズ堂々完結!
目次
第一章 日野芽衣子の失恋
第二章 間山和樹の苦悩
第三章 間山白雄の幸福 1
第四章 間山白雄の幸福 2
エピローグ1 松崎光の未来
エピローグ2 ミャーの日常PartIII
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ナミのママ
70
シリーズ3作目、完結編。主要登場人物の中で、唯一女性の芽衣子がキーとなる本作。小学生の光の問題、白雄の出生の秘密と祖母の霊、やきもきする恋、さまざまなものがつながり綺麗にまとまった感じ。作者がBL作家ということを考えれば、この結びつきで終わるのはなるほど。サイコパスのヤツのその後が気になるが…。飼い猫ミャーがいい感じで癒しになり、シリーズをとおして楽しめた。2023/08/18
Nyah
56
捜し物屋を営む兄弟、和樹と白雄。白雄は持ちビルでマッサージ店を経営しているが、居候&バイトの芽衣子がお客さんから、後をつけられている気がする&自転車が盗まれたと相談され、捜し物屋に自転車捜しを依頼する。和樹が自転車を平和裡に取り返した筈が、犯人が恨み‥、(裏ではその犯人と連なる事情)でTV露出が増えた白雄の実父らしい男。←サイテー。芽衣子の元彼←やばい もいなくなって、最後はハッピーエンド。白雄になんかあったら、声が出るのかと思って読み進めたが、婆ちゃんの呪いは解けなかった。メンバーが幸せなら良いやって‥2023/06/11
aki☆
53
シリーズ第三弾、完結編。ほのぼとのシリアスが絶妙なこのシリーズ、サラっと読めて楽しめたので完結は残念。今回は芽衣子と白雄に関わる話が多く、最低のクズ男が出るわ出るわでムカムカしっぱなし。血の繋がりがなんだ!と、ほんとそう思う。大噓つきにはもっと痛い目見て欲しかった。和樹が全ての白雄の思考はちょっと怖いと思うし、白雄を理解しきれていない和樹が心配にもなるけど、この義兄弟はこれでいいんだろうな。捜し物屋とゆかいな仲間たちのドタバタと活躍をもう少し見ていたかった~。2023/09/21
hirune
49
ほとんど悪意の白雄とほぼ善意の塊和樹、誰とでもすぐに馴染んじゃう和樹と誰に対しても壁を作る白雄、絶妙なバランスだから二人でいれば完璧なんだろうな。芽衣子の元彼の粘っこい執着や国会議員たちの恨みつらみなど、能力者の白雄の目で見ると生きてる人間なのにまるで魑魅魍魎みたいですね。まぁ自業自得で自滅していくけど、被害が結構甚大で迷惑😓しかし白雄と同じあの気持ち悪いサイコパスの父親を持つ光くんが天使そのものって皮肉なものですね😅2023/06/16
はつばあば
41
面白く3巻まで一気に読ませてもらいましたが、なんか登場人物で歪んで無い人を探すのが大変な章でした。間山ビルの4階の住人の白雄・・ほんと父親と同等の真っ黒クロスケですが、張り付いている祖母と和樹のお陰で辛うじて・・。光と異母兄弟と名乗らなくてもそれぞれに幸せの居場所を作れてよかったと心から思える。光の人生はこれから華が開く。あれだけ辛い思いをしたんですもの。芽衣子ちゃんもポリさんと普通の結婚・・他の登場者と違って平凡な生活を手に入れたことが最高にほっとできました。万が一この続きが出たら教えてくださいね。2024/03/24