文春e-book<br> その昔、ハリウッドで

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文春e-book
その昔、ハリウッドで

  • ISBN:9784163917030

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内容説明

アカデミー賞、Gグローブ賞受賞作が小説として生まれ変わる!
クエンティン・タランティーノ、小説家デビュー作!

アカデミー賞2部門受賞、ゴールデングローブ賞3部門受賞した
〈ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド〉を
タランティーノ自ら小説化!

1969年、ハリウッド。
俳優リック・ダルトンは人生の岐路に立っていた。
キャリアが下り坂の彼に大物エージェントがイタリア製作のウェスタン映画に出ないかという話を持ちかけてきたのだ。悩みを抱えながらTVドラマの撮影に出かけたリックが現場で出会ったのは……

リックの長年の相棒、クリフは謎の多い男だった。
妻を殺したが罪を逃れ、戦争中には大勢殺したと豪語する男。今日もリックの車でハリウッドを流していたクリフはヒッピー娘を拾い、彼女らがチャーリー・マンソンなる男と暮らす牧場へと向かう……

女優シャロン・テートは気鋭の映画監督ポランスキーと結婚し、リックの隣に住みはじめたところだった。
折しも自分の出演作〈サイレンサー/破壊部隊〉が劇場でかかっているのを目にした彼女は、うきうきとチケット売り場の女の子に声をかけ……

映画にはない場面、映画にはない物語、映画とは異なる結末――
本書はノベライズではない。同じ種子から誕生したもうひとつの物語、堂々たる一編の長編小説なのである。オフビートな小説を愛し、自身の映像言語としてきた巨匠がみせるグルーヴィな語りの才能に瞠目せよ!

池上冬樹氏、絶賛――
とても映画監督の余技とは思えないほど、作家としての豊かな力量を感じさせる。
映画と小説はあわせて一本、または二つあわせて「完全版」と言えるかもしれない……
面白いのである。掛け値なしに面白い。(本書解説より)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

196
アカデミー賞2部門受賞、ゴールデングローブ賞3部門受賞した映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(観てません)の監督自らのノベライズ、処女作ということで読みました。1960&70年代の映画のオマージュ小説、黒澤明や三船敏郎まで登場するとは思いませんでした。 しかし、友達にプ●シー・キャットなんて呼ばれたくありません。 https://books.bunshun.jp/ud/book/num/97841639170302023/09/12

藤月はな(灯れ松明の火)

75
映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のノベライズ。時間順に沿い、お決まりの過激な暴力がラストで炸裂した映画より、暴力はサラリと流して時間をシャッフルし、饒舌に多面的に語る小説版の方がずっと好き!クリフの映画語り(当時のヨーロッパ映画の成熟ぶりに対してのハリウッド映画の家族向け感、黒澤映画評)が読んでいて楽しいし、所々の小ネタ(スタントマン悲喜こもごもやオットプレミンジャーの悲劇、更に監督の父親登場など)にもニヤリ。そしてクリフと愛犬、ブランディとの馴れ初めは可愛らしいがクリフ、恐ろしい奴。2023/08/26

ポルコ

32
映画のノベライズではなく、世界観はそのままだが、構成と内容を大幅に変更されたタランティーノ流純文学。映画のラストも気持ち良いが、今回の小説のラストは感動的でちょっと泣けた。タランティーノは次回作で監督業は最後らしいが、小説はドンドン書き続けて欲しい。2023/07/02

くさてる

29
映画は未見。舞台が69年のハリウッドで、シャロン・テートの事件が絡む、くらいの知識しかないまま読み始めたけれど、ものすごく面白くて良かった!読んでいて、登場人物の運命を心配したり、良かったと喜んだりしたのは久しぶりの体験だった。オタク的な映画知識も面白いのだけど、本筋はそれでなく、映画の世界で生きている人間の営みと、60年代という時代の物語。なにより、ここには人生がある。海外文学好きにおすすめです。にしてもリックがディカプリオでクリフがブラッド・ピット?映画も見ます!2023/06/22

斉藤フィオナ

26
いやぁ~面白かった!映画ではスタントマン(ブラピ)がかっこよくて、一緒にハリウッドの通りを流してる気分が最高だった。小説ではディカプリオが演じていた情けない落ち目の西部劇俳優リックが小さな大女優(と言われたら怒るんだろうな)トゥルーディのプロ根性にぶつかって化学反応が起こるさまが素晴らしかった。虚実ないまぜで途中IMDbで作品名や俳優名を検索することしばしば。タランティーノの60~70年代への、また映画に対する愛がたっくさん伝わってくる。映画のもよかったけれど、こちらのラストの締め方もとてもよかった。2023/11/15

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