内容説明
労働経済学、社会保障、労働法、人事管理などの気鋭の研究者がコロナ禍が浮き彫りにしたセーフティネットの現状と課題を明らかにするとともに、それを補完する集団の機能(ERGや労働組合)、制度を動かす基盤としての人と人、人と組織の必要な「つながり」の意義について、国内外で注目されたユニークな取り組み事例なども紹介しながら、縦横無尽に論じます。最新のデータと調査をもとに、これからの社会に必要な「安全網」のかたちを明らかにします。
目次
序章 安全とつながりの手応えを得るために 玄田有史(東京大学社会科学研究所教授)
第1章 雇用のセーフティネットを編む──中間層に届かない支援 酒井正(法政大学経済学部教授)
第2章 生活のセーフティネットを編む──誰もが利用できる安全網へ 田中聡一郎(駒澤大学経済学部准教授)
第3章 セーフティネットの基盤を考える──必要な人に制度を届けるために 平川則夫(連合総研副所長)
第4章 職場の新たな「つながり」と発言──多様性のジレンマを乗り越える 松浦民恵(法政大学キャリアデザイン学部教授)
第5章 セーフティネットとしての集団──法と自治の視点から 神吉知郁子(東京大学大学院法学政治学研究科准教授)
第6章 ドイツの事例に学ぶ──「限界ギリギリのデリバリー運動」とは 後藤究(長崎県立大学地域創造学部専任講師)
終章 これからのセーフティネットと集団のあり方 玄田有史
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
takao
2
ふむ2024/01/30
お抹茶
2
コロナ禍を経て,雇用保険で支えきれない層への救済方法や労働組合の役割を再考する。雇調金の特例措置の根本的な問題は縮小・停止の出口戦略が予め定められていなかったことだが,雇用保険から漏れ落ちた者達のためのものであるが使い勝手の悪かった求職者支援制度に特例措置ができたのは特徴。生活困窮者自立支援制度の対象にならず,単に非正規雇用だったために失業給付の受給資格がないような層への所得保障は足りない。生活のセーフティネットとして,生活困窮者にとどまらない住宅手当の新設が望ましいと主張する。2023/12/01
柿崎大地
2
労働組合よりの話を期待していたが、正確困窮者層をメインに取り扱った本だった。正直、社会制度について議論や考察をしても作り上げる立場にもなく、今のところは利用する事もないので、生活に活用できる知識は前半の項目にはなかった(焼きが回って非正規雇用になることも考えられなくないが…)。しかしながら本書を読んでいる最中で、弊社で働く非正規雇用者の稚拙な惨状を目の当たりしていると彼等のセーフティネットは、正規雇用からしたら我々を守る檻なのかもしれないと考えた。学識を備えた人格者達が、頭を凝らしてここまで困窮者を2023/07/03
Go Extreme
1
https://claude.ai/public/artifacts/dcf8094d-de23-4e7e-91bb-33b3f6081b8b2025/06/19
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