内容説明
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美大卒業後、創作活動の傍らおよそ15年もの間、いくつものアルバイトを転々とすること15種以上。ときにエプロンをまとい富裕層のお風呂を磨きあげ、ときに雨合羽をはおり水道メータを検針してまわる。数々の職を通して、虎視眈々とつぶさに社会を観察し続けた著者による、社会観察・ノンフィクション・エッセイ漫画。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Y2K☮
31
創作と仕事を両立させ、なおかつ社会を見学するために職を転々とした思い出を語るコミックエッセイ。リペアスタッフ、梅調査員、水道検針員など。私も様々な業種を受けたので「面接編」と近い経験をした。スーパー青果部のあの人は、たぶんあまりの忙しさに苛立っていただけで根は面倒見が良くて気がつく人だと思う。休みにくい辞めづらい空気の圧力に屈せず、休みます辞めますと言える著者のメンタルは案外タフかもしれぬ。ところで発行元の「観察と編集」が著者の個人会社で、発売をしている「土曜社」が本を作っているのかな。ちょっと興味深い。2024/04/15
shikada
15
著者が新卒で入った会社を2年半でやめ、さまざまなアルバイトを転々とした記録。梅の調査員、水道検針、引っ越し梱包などなど、シンプルに知らない世界が多くて、文化人類学のフィールドワークを見ている気分になった。稼がないと食っていけないことと、仕事の拘束やストレスを常に天秤にかけている感じ。津村記久子さんの「この世にたやすい仕事はない」に通じるものを感じた。2024/01/18
ヒロユキ
4
著者のゆるいテンションと線の薄い漫画が妙にマッチしている。印象に残ったのは水道検診のバイトで、運動量が増えてみるみる健康になったという話はある意味で羨ましくもあった。2024/06/02
千本通り
3
このペラペラの表紙でこの程度の画力で約2,200円もする漫画本を買うのには勇気がいった。本の装丁と中身は比例すると昔予備校の講師の先生が言っていたが、他にも「結局人はなりたいものになっている」とも言っていたことをこの本を読んで思い出した。その講師の先生は今年亡くなったのを知った。ご冥福を祈る。2025/08/01
mo
3
自分がかつてフリーターだった期間を思い出した。自分の適性が全くわからず、一つに絞ることが怖くてたくさん復業したなぁ。 2023/11/20