内容説明
第10回静岡書店大賞受賞の横関大が誘う最高の感動。
世界中の強豪選手が集結した「第１回東京レガシー卓球」。
会場では、ある中国の補欠選手が注目を集めていた。
初戦でいきなり世界ランク３位の選手を一蹴した男のユニフォームには、なぜか日の丸が縫い付けられているのだ。
彼は一体、何者なのか。
次々と明らかになる男の過去。
ことの発端が２１年前のある出来事に関係していると明らかになり－－。
過去と未来が交錯する、絆のラリーが始まった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
306
横関 大は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。著者の新境地かと思いきや、卓球友情青春譚ミステリでした。今や卓球は熱いかも知れません。 https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=00003757752023/06/22
hiace9000
207
現在と過去をラリーのように行き来しながら、次第に主人公の輪郭が浮かび上がり心掴ませる巧みな構成と、ツボにピタリと刺さる、ここぞ！の登場人物の配置。それらをつなぐのは人と人との生み出す妙なる絆。再会と再起を象徴する「黄色のバトン」が作品に鮮烈な彩りを与える感動迸るエンタメミステリーの傑作。「毛利翼、あなたは一体誰？」で読み手をリードしながら、ネタバレなしの映像化はおそらく無理、つまり書籍でしか味わえないこの仕掛けと驚愕こそ、読書好きのみ得られる特権と愉悦。ナツイチの熱い興奮と溢れる涙はもう間違いなし。是非！2023/08/03
まちゃ
192
「第1回東京レガシー卓球」に登場したユニフォームに日の丸を縫い付けた毛利翼(マオリーイー)という中国選手。現在と過去を行き来する展開で、毛利翼が卓球で伝えたかったものが明らかになる。温かい人の繋がりが感じられて、最後にホロリとさせられました。面白かったです。2023/07/16
しんたろー
161
久しぶりの横関さん…過去と現在が交錯する構成とミステリ要素が相まって非常に読み易い。翼＆啓介という二人の小学校高学年～20代半ばまでを描いた物語で、そこに美鈴という元有名子役が絡み、瑞々しい青春ドラマが展開されているのが嬉しい。著者らしく魅力的な人物も多いのも好感で、特に翼を助ける羽根という男は美味しい役どころ。終盤に向けてサスペンス感も加わってページを捲る手が止まらない。ある程度は予想通りの決着ではあるが、胸が熱くなる盛り上げで大満足のエンディング！今年のBEST10に入れたい良く出来たエンタメ作品👍2023/08/10
fuku3
142
2023.6.17読了。やぁ〜泣いた泣いた!いい年したオッサンがファミレスで😭久々に泣いた!悔しい.辛い.よかった.頑張れよ色々な感情が混ざり複雑な思いが溢れた読後感となった!不幸な生い立ちで生まれた翼は様々な人たちに出逢い助けられ卓球に導かれ大きく世界に羽ばたく筈だったのに⁉︎友人の為に道を踏み外してしまった…。私的に実に惜しいと云うか残念と云うか!どうしてこのパターン(犯罪物)にしてしまったのか!翼.啓介.美玲.のスポーツ根性青春の人生成長物語でも良かったのでは⁉︎誉田氏の武士道セブンティーンの様な!2023/06/17
