集英社文庫 嫁ぐ日 狸穴あいあい坂

著者名：諸田玲子【著】

集英社（2023/05発売）

• ISBN：9784087445008

内容説明

御先手組与力、溝口家の娘・結寿は、祖父の世話を口実に狸穴の隠居所で暮らしていた。同心の妻木と界隈で起こる不思議な事件の謎を解く内、想い合う仲に。だが身分違いと諦めて、親が決めた与力の小山田家へ嫁ぐ。やがて夫の万之助と心を通わせあい、娘の香苗が誕生。ところが、予期せぬ出来事が婚家を襲い、辛い別れを経て狸穴町へ帰った結寿。懐かしい人々との穏やかな毎日が始まるかと思いきや、かつてのように、妻木とともに様々な事件の解決に走り出すことに。押し込み騒動、花魁殺し、子攫いと罪に苦しむ人々の心を解きほぐすうちに、結寿自身の心にも変化の時が訪れ……。恋と事件と人情味あふれる連作時代小説。

目次

ツキエ
幕間
花の色は
水と油
いらない子
それぞれの道
嫁ぐ日

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[豆乳くま]

狸穴あいあい坂シリーズ完結。身分違いで結ばれなかった結寿と妻木がそれぞれ伴侶を得てそれぞれの別れがあり、長い遠回りをしてとうとう一緒の人生を送れるようになった。感無量です。

2023/08/02

[ジュール]

途中から再読に気付く。　シリーズの最終。多分

2024/01/31

[Satochan]

シリーズ第4作。タイトルは嫁ぐ日。実家・婚家の柵に翻弄され続けたが、結寿の人生はまだ長い。これからは自分の心のままに生きるのだ。。というお話。予想された結末ではありますが、主人公が狸穴坂から離れるとなれば、シリーズもこれにて終了。ちょっと寂しい気分ですが、いい味を出していた一人娘の香苗ちゃんが主人公の続編を期待しておきましょうか。

2024/10/09

[kmzwrs5781]

シリーズ完結編。タイトルで既に感涙。寡婦となった結寿の幸せ、周囲の思い。無駄な文字など必要ないラストにまた感涙。

2024/04/08

[こけこ]

最終巻なのか。寂しい。まだまだツキエさんやムジナの話なんかも読みたかった・・・。

2023/06/19