内容説明
一膳飯屋、蕎麦屋、菓子屋、いずれも屋号は「古狸」。三人の兄弟と看板娘のお悌が切り盛りする料理屋に通い詰める虎太。
姿を消した亀八を「古狸」のきょうだいたちは心配していたのだ。
怪談を聞かせるか、話に出た怖い場所に泊まると、飯代が無料になる「古狸」。
お悌と好物の茄子を目当てに通い詰める虎太は、それも怪談好きの亀八を探すためだとわかってきた。
だが、虎太は大の怖がり。今日も怖い場所に行かされる羽目に。
「うちの子を探して」と告げる幽霊の頼みを、虎太はどう応えるのか?
そして、亀八の、お悌たちには言えない秘密を虎太は知ることになり……!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sin
50
恋は盲目というが、一途が行き過ぎて盲目滅法な虎太にはこの恋はいけねぇや!もともと関心がないお悌だがその仕打ちは酷すぎるよ、作者…と、モヤモヤしながら読み進めたが面白い!虎太と周りの噛み合わなさや、因縁・事件が組み合わさって物語が進んでいく様も、そこに虎太の巻き込まれていく様も良かったのだが、後半うやむやに終わってしまったと思ったら、これがシリーズ最終巻!?皆塵堂が続く代わりと云えどもこのシリーズがここでおしまいは惜しい!何より作者に弄ばれたままで放置された虎太の最後の有り様が哀れでせつない!2023/05/18
桜
36
続編希望! 一膳飯屋の古狸。失踪した父、亀八の行方は? 怪談好きな父の行方を追うため、ご飯代と引き換えにスポット周る虎太。 短編の怪談話がスルスルまとまって、現実の事件とリンクしていく。 千村様(同心)の事もっと知りたいっ(☆▽☆) 虎太の恋の行方も気になるぞ!2023/06/08
よっしー
16
怪談嫌いの虎太、今回は古狸に行っても苦手な唐茄子をひたすら食べさせられ、恋心は全く報われず…。それでも文句を言いつつも投げ出さないのは流石ですね。色々な怪談話が最後には綺麗に纏まったのは流石ではあるのですが…虎太の受難はまだまだ続きそうな感じですね。というか、いくら子ども達が大きくなったとは言えど…父親としては無責任すぎません?2023/07/16
きよみオレンジ
3
笑った。虎太面白すぎる。千村の旦那に使われてもしかして才能あるのでは?頑張ったんだから好物のナスくらい食べさせてあげればいいのに。お悌をお嫁に出来る日はくるのか。2023/10/28
けん
3
シリーズ3冊、まあまあ面白く読んだけど、個人的には結局、飯屋の主人が曲者だったというだけで、店名が古狸だった理由については全く言及がなく、拍子抜け…2023/07/30