内容説明
血が怖いという致命的ハンデを抱える医学生・戸島光一郎。落第にリーチが掛かった彼は、救済措置として人手不足のアレルギー・膠原病内科の手伝いを命じられる。
免疫が己の身体を傷付けてしまう難病患者を診療する、膠原病内科、通称アレコー。その外来医長・漆原光莉は、歯に衣着せぬ言動に加え、人として残念な面が多々あるものの、どんな些細な症状も見逃さない名医として大きな信頼を得ていた。そんな彼女の下で戸島は様々な患者と出会い、多くのものを学んでいく。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ma-bo
102
血が苦手で見ると気分の悪くなる医学生戸島。落第にリーチの掛かった彼は学部部長から、救済措置として膠原病内科医の漆原光莉の手伝いを命じられる。漆原に医師としての適性を認められたら進級を許可しようと言い残して…。漆原は医師として有能だが歯に衣着せぬ言動や人として残念な面がある。そんな彼女の患者との向き合い方や、抱えている過去。戸島が医師をめざす事になった過去と血が苦手になったトラウマ。漆原のそばで気づかされたり、成長する戸島。血嫌いを克服して医師になれるのか。「自分は患者を殺しうるー―殺せてしまうという自覚」2023/11/13
ぶんこ
49
血をみると失神してしまう戸島君。医師には向いていないと誰もがいうが、彼には医師となる道しかないというかたい決意があった。解剖実習でも失神して単位が取れない。救済措置として附属病院のアレルギー・膠原病内科の手伝いに行かされる。そこには漆原医師がいて、戸島君はパシリ扱い。なんだかなと思いつつ、読む進めると医師としては優秀だとわかる。完治がありえない膠原病と一生向き合っていく患者と医師。その覚悟の強さを誠士さんをみて知る。SLEに似たパルボウイルス感染症には驚く。治療は何もしないとは。戸島君の成長が楽しみです。2024/05/27
よっち
42
血が怖いという致命的ハンデを抱える医学生・戸島光一郎。落第にリーチが掛かった彼は、救済措置として人手不足のアレルギー・膠原病内科の手伝いを命じられる物語。免疫が己の身体を傷付けてしまう難病患者を診療する膠原病内科。歯に衣着せぬ言動に加え、人として残念な面が多々ある医長・漆原光莉と、母への処方を守らない家族、光一郎に看取ることを依頼された患者、幼馴染・式崎京の急変。何とかしたいという思いに果たしてどうするのが最善なのか、取り戻せない過去を抱える漆原の言葉は重いですね…。大変ですけど光一郎には頑張って欲しい。2023/07/04
坂城 弥生
40
光莉の信念がスゴかった。2023/07/18
ううちゃん
39
どこをとってもよくあるパターン&人物造形&エピソードばかり…なんだけど、泣かされてしまうんだよねえ。「医者に1番必要なもの」がかなり刺さる。優しさなどは医師免許がなくてもできるっていやぁできるもんなぁ。でもやっぱり医者の一言って、下手な薬よりよっぽど効き目があったりするんだけどね。大学病院にかかるほどの病気には無理か。医学生の戸島の今後を応援しよう。2023/11/05
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