内容説明
大逆転後宮とりかえ伝、第三幕「陰謀だらけの鑽仰礼」後編! 五家の雛女で序列を争う『鑽仰礼』。その途中で襲われ、命の危機に瀕した黄 玲琳だったが、朱 慧月の助けでどうにか窮地を脱し――玲琳と慧月は再び入れ替わった! しかし、波乱尽くしの鑽仰礼も、残すところ「終の儀」のみ。儀式中に受けた数々の妨害、きな臭い妃達と、様子のおかしい金 清佳と藍 芳春。そして玄 歌吹の強い殺意と『凶行』……。そのすべての理由、原因を知った玲琳は、雛宮にはびこる汚泥を一掃すべく、慧月とともに動きだす! 「復讐をするなら、速やかに、そして堂々と」五家の雛女たちは力を合わせ、盛大で公明正大な復讐劇を開始する――!! 忌まわしき過去、そして自分自身と対峙する第三幕、終結! ※電子版はショートストーリー『強かな花でございますが』付。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あっか
46
待望の最新作!第三幕にあたる、玲琳・慧月喧嘩&歌吹編もとい鑽仰礼編、完結!あー今回も超楽しい読書だった!毎回大好き過ぎる。玲琳の在り方がとても好きなんだけど、慧月の言葉にはめちゃくちゃパワーがあるな…!と飲み込まれそうになりました(つまり著者さん天才)。入れ替わりについてのこの展開、ようやく来たか!胸熱ー!オバサン達もムフフフフだし、雛宮の障りはこれで一切合切取り払われてこれで正しい姿に…と思いきや、もっと強敵が!?なんか尭明がとにかく報われなくて可哀想になってきた。笑 次回は番外編?ボーナストラック?2023/04/07
星野流人
44
陰謀渦巻く後宮を舞台に、雛女たちによる怒涛の反撃開始。倒すべき敵であると認めた玲琳の容赦の無さは徹底しており、品がありつつもこてんぱんに叩きのめすやり口も鮮やか。読み応えたっぷりで、楽しかったです。亡くした舞照へ注がれる玄家ならではの深い愛情にも、感動しました。そのうえで名誉の回復へと至る道筋が心憎く、ジンと胸に響きます。慧月絡みで不機嫌になっちゃう景彰、かなり良かったです。雛女同士の共同戦線となった今巻ですが、雛女同士のやりとりはそんなに無かったので、そのあたりの交流もこれから見られたら嬉しいですね2023/12/14
はなりん
32
完結でもいい感じの展開で、雛女5人全員が団結して陰謀に立ち向かい解決へ。それぞれ殻を破って成長し、いい感じのライバルであり仲間である関係になって、ますます面白くなりそう。他の雛女達にも入れ替わりがバレたんだけど、大丈夫そうって思ってたら、最後に不穏な感じに。次巻は番外編のようですが、楽しみです。2023/12/31
ぐっち
23
第三幕、解決編!雛女たちの活躍で胸のすく展開でした。既に亡くなってしまった姉への計らいもよかった。影の薄い男性陣、このまま雛女たちの友情話に…となるかと思ったら、最後の最後で尭明が本気出してきましたね。挿絵のまつ毛に見とれてしまいました。続きも楽しみです。2023/07/01
こも 旧柏バカ一代
20
雛女たちの成長と後宮の権力構造の変化を存分に楽しめる一冊であった。玲琳の策が見事に決まり、祈禱師の陰謀が暴かれる展開にはカタルシスがあり、読後の満足感が高かった。一方で、皇后や皇太子といった更なる強敵の影が見え隠れし、物語は新たな局面へと突入する。続巻では、玲琳がどのように立ち回るのか、雛女たちの関係がどのように変化していくのかが楽しみである。2025/03/09