内容説明
イギリス近代を代表する思想家にして法学者ジェレミー・ベンサム(1748‐1832)。本書は、近体功利主義の創始者として知られる彼の代表作と目される記念碑的著作である。ここでベンサムは、人間の快と苦痛のみに基礎づけられた功利性の原理をもとに個人と共同体のありようを徹底的に解析し、そこから真に普遍的な法体系を導出しようと試みる。その挑戦はわれわれをどこに導くのか? 刊行より200年以上経てもなお倫理学、法哲学、政治思想など広範な分野に圧倒的な影響を与え続けている名著を、このうえなく清新かつ平明な訳文で送る。上巻は「第13章 罰すべきでない場合」まで。文庫オリジナル。
目次
序/第1章 功利性の原理について/第2章 功利性の原理に反するさまざまな原理について/第3章 快と苦痛の四つの源泉および制裁/第4章 さまざまな快と苦痛の価値ならびにその測定方法/第5章 快と苦痛について、その種類/第6章 感受性に影響を与える状況について/第7章 人間の行動一般について/第8章 意図について/第9章 意識について/第10章 動機について/I 動機という言葉のさまざまな意味について/II いかなる動機もつねに善であったり悪であったりすることはない/III 快と苦痛の一覧表に対応した動機の一覧表/IV 動機の優劣の順序/V さまざまな動機の間の対立/第11章 人間の気質一般について/第12章 有害な行為の結果について/I 行為の有害さが現れる形態/II 意図などは行為の害悪にどのように影響するか/第13章 罰すべきでない場合/I 罰すべきでない場合の概要/II 刑罰を与える根拠がない場合/III 刑罰を与えても効果がない場合/IV 刑罰を与えても利益がない場合/V 刑罰を与える必要がない場合/訳注/
感想・レビュー
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かわうそ
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mim42
有沢翔治@文芸同人誌配布中
Hiroshi Higashino