新潮文庫<br> 新任警視(下)(新潮文庫)

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新潮文庫
新任警視(下)(新潮文庫)

  • 著者名:古野まほろ【著】
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 新潮社(2023/03発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101004761

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内容説明

新任公安課長・司馬の前任者は、警察本部内で、カルト教団によって殺害されていた。使用された毒物、消えた極秘文書からして、犯人は警察内部の裏切り者――。謎を残したまま、ついに司馬はある特別な情報提供者から端緒(たんちょ)を得て、教団に大規模捜索(ガサ)を敢行する。二重三重の騙し合い。唯一無二のリアリズムと大どんでん返し。公安スパイアクションと本格ミステリの魅力が融合した、究極の警察小説。(解説・麻生幾)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

鍵ちゃん

47
新任公安課長・司馬の前任者は、警察本部内でカルト教団によって殺害されていた。使用された毒物、消えた極秘文書からして、犯人は警察内部の裏切り者。謎を残したまま、ついに司馬はある特別な情報提供者から端緒を得て、教団に大規模捜索を敢行する。二重三重の騙し合い。さすが警視にまでなられたら事件の規模が大きく、公安の巧みな捜索や騙し合いが凄すぎる。演技がアカデミー賞物だね。ただ教団を徹底的に潰してほしかった所もある。上下合わせて1000ページ近くあり疲れました。2024/04/03

geshi

29
下巻に入って最終目標であるカルト教団との対決が動き出し、物語が加速する。警備警察の動きは隠匿され、表に裏に様々な策謀を張って、事件化を目指す「影」のお仕事の苦慮が見えてくる。部下のキャラクターが方言もあって柔らかく入ってくるから、隠されていてもスカッと通りの良さを感じる。最終章で展開される怒涛の伏線回収と騙しあいの真実には本格ミステリであることへの執念がこめられ、何一つ取りこぼさない執拗さが魅力になっている。「バンザーイ!」で終わる締め方なんて乱歩以来ないぞ(笑)。2023/06/15

shi-

18
面白かったぁー。上巻では動きと言う動きも無く全く派手さもなかったけど、下巻では一気に話が進み、あー、上巻のあーだ、こーだは外せなかったんだぁ、と。 なんか、丁寧に人が描かれていて好きだなぁ、この方の警察小説。 他も読んでみたい。2023/11/30

海燕

11
上下で1000ページを超える大作だが、退屈することのない、また読み終えるのが惜しいと思われるほどよい作品。元警察キャリアの作と思えば安心して読めたし、フィクションと言えどかなりリアルな感じがある。人物設定はまあ無理もしているが、そこはエンタメなので。それにしてもこんなに感動的な公安警察の物語があっただろうか? 公安に感動を求めない人は多かろうし、私もそんなつもりで読んだのではなかったが。空港での離任の場面は涙なしに読めなかったし、2ページだけの終章もとても良かった。著者にはまたこんな物語を書いてほしい。2023/07/05

coldsurgeon

9
地方警察へ出向したキャリア公安警察官のお仕事小説であり、警察小説である。後半になり、やっと事が動き出し、前編から伏線がどんどんと回収され、結末を迎える。カルト宗教教団と警察との対決の結果がどうなるかと思ったが、意外と世の中の平和を企図した落としどころへ。2023/05/18

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