内容説明
20XX年平壌でクーデターが勃発、北朝鮮軍部はムスダンリからミサイル発射を企んでいた。米国は自国保護のためピンポイント爆撃へと動き出す。だがその標的近くで日本人拉致被害者6名が生存していることが発覚。日本政府は邦人奪還のため自衛隊特殊部隊の投入を決断するが……。海上自衛隊特別警備隊の創設者が、政府の動きや作戦行動を完全シミュレーション。驚愕のドキュメントノベル。(対談・かわぐちかいじ)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
財布にジャック
25
普段の私なら手に取るようなことはなかっただろうと思いますが、友人が貸してくれたので読んでみました。自衛隊の活躍シーンがリアルでした。巻末のかわぐちかいじさんとの対談も良かったです。2023/11/29
Katsuto Yoshinaga
8
“海自の特殊部隊は、暗闇での戦闘において、恐怖心を徹底的に煽り、敵の精神を壊す”とか、“金正男暗殺時の実際のキルポイントは医務室。真の実行犯はそこにいた”という見立てなど実に興味深い。また、“日本に軍隊は無いと宣言しているため、自衛官はジュネーブ条約等で定められている捕虜の権利が認められない”といったことにも驚かされる。先日読んだ茂木誠氏と同様に、北朝鮮は日本と和平交渉したいとの論も面白い。冒険小説読みとして、読むための知識は身につく。しかしながら、冒険小説としては駄作。著者の自慢がハナにつく。2023/06/17
オールド・ボリシェビク
7
著者は元海上自衛隊員で、特別警備隊の創設に関わり、小隊長も務めた経歴を持つ。北朝鮮でクーデターが勃発し、軍部はミサイル発射を図る。米軍は基地への爆撃を計画するが、基地周辺に日本人拉致被害者がいるという情報が入る。日本政府は自衛隊特殊部隊の投入で被害者救出を決定する。さすがの経歴を持つ著者だけあって、ディテールに凝り、飽きさせないシミュレーションノベルだと言って良い。緊迫感溢れる展開は大したもので、一気に読ませる。余りに超人過ぎる主人公が気になると言えば気になるが。2023/04/04
てぃと
5
さすがは元自衛官。リアルな描写に息をのみながら、ストーリーにも思い切りのめり込んでしまいました。実際の現場の自衛官の想いってこうなのだろうな~と強く感じる場面が多々あって読み応えも十分、とても面白かった。巻末に作者とかわぐちかいじ氏との対談も掲載されていて、これも楽しめました。2023/07/15
さるお
2
読み応えあったな。どのシーンも自分がいるみたいに思えた。そして指揮官の判断力、決断力に基づく行動、経験者による直感。組織には必須だな。2023/04/23