内容説明
本誌は旧型客車を中心に、Nゲージの模型で客車をどう楽しむかを解説した本だ。旧客についてよく知らないと「茶色と青の古くさい客車が連なっている」以上の情報はなかなかつかめない。しかし、基本的なこと……たとえば「61系客車はローカル用の客車らしい」とか、「10系客車は軽く造られているらしい」といったことを知ると、旧型客車の果たす役割が少しずつみえてきて、模型の編成にも徐々にピントが合ってくる。「今回はちょっと勾配線の編成を組みたいから、ナハ10とオハフ45を買おう」なんて形式を指定して客車を入手できるようになれば、「茶色と青のあいつら」がきっとそれぞれ個性的にみえるようになるはずだ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えすてい
8
客車、しかも旧型客車をメインにNゲージで楽しんでいく一冊。旧型客車は1両で完結しているので、組成は自由である。そんな旧型客車も、17m車・20m車・鋼体化・鋼製車・10系といろいろあり、実は車体も台車も細部で相違が沢山あり興味深い。そして12系・14系・50系といった新型客車が旧型客車置き換えや波動輸送用に登場したが、旧型客車との混結があっても、例えば50系の場合は自動ドア作動のために必ず機関車の次に連結する必要があったそうだ。機関車に関してはどの場面の路線レイアウトで使うかのチョイスも指南する。2023/03/30
えすてい
7
国鉄の客車には荷物車や郵便車も不可欠である。ニ・ユ・ユニ・ハニ・ハユ・ハユニといった車両が連結されていると客車列車は楽しくなる。この本では一応荷物車郵便車のページもあることはあるがあまり多くを割いてないのがやや残念。マニアックなところでは日銀現金輸送車マニ30や特急急行小包用有蓋車ワキ1を改造したナニ25(ナニ2500)の写真もあるがそれらを加味しても荷物車や郵便車のページが少ないのは惜しまれるばかりだ。確かに旧客は「固定編成」ではなく雑多な形式による雑多な組成を楽しむものだが忘れて欲しくない車両がある。2024/04/18