内容説明
高校生神絵師の千景は、クラスメイトの少女・果澪のVTuber 「雫凪ミオ」を仲間たちと制作し、見事大人気個人VTuberにした。それからも順調に活動は続け……夏休みの直前。果澪から「さらに活動を広げていくにあたって、マネージャーを雇うか、事務所に所属したいと思ってる」と相談される。話し合いの末、千景は果澪のために、VTuber事務所『Bloom』を運営している知人に話を聞きに行ってみることに。ところがそこで「お前には期間限定で『金剛ナナセ』のマネージャー業をやってほしい」と、まったく別のVTuberを託され……!?
千景にとってはそのお願いを受け入れる理由などなかったのだが――千景の選んだものとは?【電子限定!書き下ろし特典つき】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
33
夏休みの直前。果澪からマネージャーを雇うか相談された千景が、知人のVTuber事務所で期間限定のマネージャーとして別のVTuberを託される第二弾。果澪のために話を聞きに行ったはずが、なぜか所属VTuber金剛ナナセと一緒に夏休み中に登録者数十万人を目指すことになる千景。ストイックな彼女をサポートするうちに明らかになってゆく複雑な葛藤や、突きつけられる現実を踏まえてどうあるべきか、なかなか繊細で難しい問題でしたけど、時にはすれ違いならも一緒に向き合って、本当に大切なものを見出してゆく展開は心に響きました。2023/02/25
オセロ
27
仲間達と協力して、無事に雫凪ミオを人気VTuberの仲間入りへと導いた神絵師と呼ばれる亜鳥。ミオのガワの果澪に今後の活動のことで相談された亜鳥はVTuber事務所を経営する花峰に相談したところ、ある目標を持つ金剛ナナセのマネージャーをすることになる一夏の物語。 ナナセのガワの夕莉と共に目標に向かって活動していくうちに見えてくる歩いてきた道のりは想像以上に過酷なもので。何としても自力で本当の目標を叶える為に頑張る夕莉に更なる絶望が襲いかかる展開は辛かったですけど、だからこそ亜鳥の言葉は胸に響きました。2023/02/25
わたー
22
★★★★☆決して悪くはないと思うのだが、仁愛や桐紗を深掘りする内容にした方が良かったんじゃないかなと。小火騒ぎこそあれど、順調にチャンネル登録者数を増やしてきた雫凪澪。煩雑な事務処理を委託すべく事務所所属を検討する彼女の助けとなるために、知人のやっている事務所を訪問した主人公が、新たなるVtuberの期間限定のマネージャーとして活動することになる2巻。今回のヒロインである夕莉がなぜVtuberのガワを被ったのか、ストイックなまでに数値を追い求める理由とともに語られるのだが、現実のままならなさと、2023/03/09
日坂愛衣
17
今回もなかなか青春な話を拝見しました。せらは決して才能が溢れる人でもない、そんな少し冴える彼女があの三人に対する卑劣感はなんとなく理解できる、でもやはり続くの辛さより続けないの後悔はもっと痛い、それを知る彼女が立派と思う、そしていつかただの石ころより輝くのダイヤモンドになることを信じる。そしてあの三人娘のそれぞれのエピソードもすごく青春、本当にあの美しい花火をずっとみんなで一緒に見続けほしい2023/02/24
真白優樹
15
果澪のお願いにより事務所を探す中、知人からアイドルVtuber、ナナセこと夕莉のマネージャーを依頼される今巻。―――花が無くとも掴みたい、諦められぬその夢を。 天才ではなく秀才、故に天性の花がなく伸び悩む夕莉をメインに新たな青春を描く中、千景のチーム内で知らぬ間に恋が動き出す巻であり、安定性を出しながらも確かに一つ、面白さが深まっていく巻である。果たして新たな絆も出来る中、彼女達が秘める思いはどう発露していくのか。千景の底なしの善性は、どの方向に転んでいくのか。 次巻も勿論楽しみである。2023/03/07