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内容説明
友情とは、互いが友情を認め合うことで成立する関係である。ならば、互いが友情をどのように定義しているかによって、その関係性はまったく異なるものになる。いま、友情という関係性の多様さを知ることが、人生をいくらか豊かにしてくれるのではないか。アリストテレス、カント、ニーチェ、ヴェイユ、ボーヴォワール、フーコー、マッキンタイア――漫画が描く「友情」のあり方までも参照しながら、哲学者7人の友情観を探る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
フム
36
図書館本。7人の哲学者の友情観。漫画に描かれた友情を交えて語られとても読みやすい。大学の講義をまとめたということで、友達関係に悩む今の若者のリアルも感じることができた。 善良さに基づく友情を理想としたアリストテレスと、道徳的に行為できる人間同士が本音を言い合えるような関係を理想としたカント。彼らの伝統的な友情観は互いに自律した個人の間で交わされ、同質性が前提。古代ギリシアに由来する男性的な友情である。それに対してニーチェは同質性よりも、成長するためのライバルの関係を理想とした。 2023/06/24
今庄和恵@マチカドホケン室コネクトロン
22
登場する7人の哲学者はいずれも西洋人、じゃあ東洋での友情ってどうなの?と不思議に思いつつ読み進めた。友情って支え合うことなんだろうとまとまりかけたところ、友情と恋愛の違いの項でちょっと混乱。そこでプライベートゾーンの尊重にたどり着いた。自律自立したもの同士の関係から相互依存へと変化できたのはマッキンタイアによって。鶏が先か卵が先か、真の自立とは依存先をいかに多く持てるか、という昨今のケアの現場でいわれることに思い至る。当たり前だと思ってる概念が、キリスト教布教のために都合よく形作られたものという印象を持→2024/03/08
だてこ
14
タイトルのとおり、友情とは何かをアリストテレスやニーチェなど七人の哲学者の考えを元に考える本。面白かった!それぞれの哲学者がなぜその考えに至ったのかの過程や当時の課題感がきちんと書かれていて理解しやすい。マンガの一コマを取り上げているのも面白い。ONE PIECEで始まりONE PIECEで終わりましたわ。友情って色々な形があるなぁ。2024/01/30
はるき
14
哲学と人気漫画をコラボさせる画期的な本。人間関係の悩みは洋の東西を問わず普遍的で、いつの時代もアタマが痛い話なわけです。友達の定義は難しいですが、親友を探すより、良き隣人である方が近道かもしれません。2023/10/16
フリウリ
13
アリストテレス、カント、ニーチェ、ヴェイユ、ボーヴォワール、フーコー、マッキンタイアによる友情論の系譜。いわゆる男の友情的な関係から、同情や価値観の押しつけの禁止を経て、女性同士の、また同性愛者の、そしてケアを基本におく友情へと、パースペクティブが変化する流れが、簡便にまとまっています。一言で友情といっても、その捉え方は人それぞれ。しかし友情は、相手なしには成り立たない。現実として友情が損なわれる場面では、相手との言葉の齟齬もあると思われます。隔たりを詰めていく努力を払うことが大事、と思いました。72024/02/17
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