幻冬舎文庫<br> 猫だましい

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幻冬舎文庫
猫だましい

  • 著者名:ハルノ宵子【著】
  • 価格 ¥742(本体¥675)
  • 幻冬舎(2023/02発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784344432703

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内容説明

糖尿病で視力を失いながらも死ぬまで思索を続けた、父・吉本隆明。ワガママ放題して〝セルフ尊厳死〟を遂げた、母。疾患を抱え週に3回通院する猫、シロミ。推定16歳で逝った半ノラ、ササミ。滂沱の涙で別れた内科医の理想型、O竹先生。自らの大腸がんなどの闘病の傍ら、たくさんのいのちを見守り見送る日々を綴る、明るく透徹な名エッセイ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

21
吉本隆明の娘さんでばななさんのお姉さん。昔はJUNEで漫画も拝見しておりました。ご自身のがん闘病、ご両親の介護、猫の世話、…たぶん妹さんの分もいろいろ大変だったんだろうなあ。ただハルノさんて無頼派なんだよね…。文章も何もかもが破天荒で強すぎる。男の無頼派の小説家って結局弱くなるけど、ハルノさんは真の無頼派なんや…。吉本隆明が伊豆で溺れて病院の私救急車で東京まで運んだエピが面白かった。人は皆「生まれた瞬間から、余命宣告をされた時間を生きている」2023/03/09

阿部義彦

17
幻冬舎文庫少し前、2月の新刊。著者は吉本ばななさんの姉であり漫画家。彼女の『それでも猫は出かけて行く』は、私の猫本の中でもかなり上位にはいり、単行本は今でもブックオフに売らないで永久保存となってます、今は同社の文庫で読めるので是非。さて今回はハルノさんの大腸癌闘病記と、現在医療に対する観察記といった感じ。その前に大腿骨頸部骨折で人工関節を埋め込んだそうで、私も同じ怪我で人工関節も考えましたが、チタン接合で死ぬまで入れっぱです。同じ年寄りです。主治医の見極め方、死んだ父母の遺した大事な心掛けそして、猫。2023/03/26

スリカータ

13
ここのところ、中高年女性の闘病記を続けて読んでいるが、本書は他の闘病記とは一線を画す。ハルノさんは非常に病気慣れしていてプロ患者であり、医師もナースも扱いにくい患者だったのではと思う。両親の介護と多くの猫の介護を経験し、病というものに対して独自の目線があり、達観している。死が身近にある。それにしても、大酒飲みだ。終盤で酒量を減らすことに成功しているが、もっと自分の身体を大切にして!と何度も言いたくなった。ハルノさんが描く猫の挿絵がユーモラスで可愛い。2024/02/22

Masakazu Fujino

9
とても共感して読んだ。吉本隆明の長女、都立豊島高校卒業、ほぼ同世代。谷中・千駄木あたりをフラフラ、すっかりファンになりました。2024/02/27

みのにゃー

5
猫の大天使のイメージしかないハルノさん。そのハルノさんの闘病記。ハルノさんのサバサバした性格に憧れる。自分には無理だとわかっている。自分は多分「いい人に見られたい」人間なんだと思う。どんな困難にも「仕方ないじゃん」と言いながら黙々と片づけるハルノさん。看護も介護も対象の要求と体調をうまくバランスとりながらさばいてゆく。それはご本人が癌になっても同じ。アルコールの取り過ぎさえコツを掴んで断酒→節酒にして凌ぐ。猫のイラストが良き。2023/03/29

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